現在、カザフスタン・アスタナで開催されている卓球アジア選手権。現地10月12日には女子シングルスが行なわれ、準決勝で日本の張本美和(世界ランキング7位)と伊藤美誠(同9位)が対戦し、張本がゲームカウント3対1で勝利した。女子団体の金メダルに続く今大会2冠を懸けて、13日の決勝では快進撃を続ける北朝鮮のキム・クムヨンと雌雄を決する。
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そんな女子シングルスで異変が起きている。なんと中国女子代表の選手がひとりも準決勝に進めなかったのだ。パリ五輪個人金メダルの陳夢(同3位)と王曼昱(同2位)は今大会を欠場。絶対エースである孫穎莎(同1位)は女子団体決勝で日本に敗れた翌日に、怪我による棄権を発表した。それでも王芸迪(同4位)、陳幸同(同6位)と実力者が控えていたが、ベスト4を前にいずれも姿を消したのである。
団体決勝で日本に苦杯を舐めた直後だけに、中国国内の反応はシビアだ。スポーツメディア『捜狐体育』は「女子シングルスで緊急事態が発生した。あろうことかアジアの大会で中国女子代表チームの誰も4強に進めなかったのである」と記し、「女子団体で孫穎莎を下したキム・クムヨンに王芸迪がストレートで敗れ、唯一準々決勝に残っていた陳幸同は張本に1対3で屈した。かなり衝撃的な結果であり、深く反省するとともに敗因を分析しなければいけない」と論じた。
そして同メディアは「準備の過程でもいくつかの欠点があると感じる。強敵と対戦する場合、中国チームはしっかりと研究と分析ができていない場合があり、試合中に効果的な戦術を立てられないのだ。相手を過小評価すべきではない。張本やキム・クムヨンなどはすでに大きな脅威だ。選手の心理的ケアやコンディション調整にも課題がみえ、改善の必要があるだろう」と指摘。「失敗を真摯に受け止めて前に進むべきだ。依然として中国女子代表が総合力で世界トップある事実に変わりはないのだから」と続けた。
団体が準優勝で、シングルスはメダルを逃した中国女子代表ながら、混合ダブルスと女子ダブルスでは中国ペアが準優勝進出を果たしている。一方で中国男子は団体で堂々の優勝。シングルスは林詩棟のみがベスト4に残っているが、ダブルスはエントリーしたふたつのペアが揃って準々決勝で敗退してしまった。
構成●THE DIGEST編集部
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