投打がガッチリと嚙み合い先勝した。
現地10月13日、ロサンゼルス・ドジャースは本拠地でニューヨーク・メッツとのナ・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS)第1戦を戦い9対0で完封勝ちし、大事な初戦をモノにした。1番・指名打者で先発出場した大谷翔平は第2打席に右適時打、3打席目に打球速度116.5マイル(約187.5キロ)の爆速ライナーを右翼フェンスに直撃するなど、4打数2安打1打点の活躍だった。
メッツの先発は千賀滉大。大谷は第1打席、2球目の速球を打ち損じ二ゴロに倒れた。しかしドジャースはその後、3者連続四球などで2死満塁に広げると6番マックス・マンシーの中前適時打で初回に2点を先制した。
さらに2回にギャビン・ラックスが四球を選び、トミー・エドマンが犠打で1死二塁にランナーを進めると、打席には大谷。ストライクが入らず制球に苦しむ千賀から、積極的に初球のカットボールを振り抜き右前打。大谷がNLCS初打点を挙げ、千賀を1回1/3、30球でKOした。大谷はこのあと二盗を試みたが、ベースから離れてしまいアウト。7月22日以来およそ3か月ぶりの盗塁失敗で、連続成功は36回でストップした。
ドジャースは4回にエドマンのタイムリーでリードを4点差にすると、なおも1死一塁で大谷に3度目の打席が回る。大谷は3番手左腕デービッド・ピーターソンの真ん中付近の2球目カーブをしっかり待って叩くと、打球はあっという間に右翼へ。フェンス上部に当たってグラウンドに跳ね返り、一塁のエドマンが一気に生還。記録は一度は適時二塁打とされたものの、のちに単打+失策に訂正され、打点も取り消しに。この試合、2打点目は幻となった。このあとフリーマンの左適時打で大谷がホームを踏み、ドジャースが一挙3点を奪った。
大谷は6回、2死走者なしの第4打席は低めのシンカーを捉える。高く上がった打球はセンター深くまでいったが、あとひと伸び足らず中飛に終わった。
投げてはドジャース先発ジャック・フラハティが初回から快調なピッチング。7回(98球)を投げ2安打6奪三振、無失点の好投でメッツ打線を封じ込めた。この時点でドジャース投手陣はポストシーズンで31イニング連続無失点を樹立。MLB公式サイトのサラ・ラングス記者によると、1974年オークランド・アスレティックスの30イニング連続無失点を抜きポストシーズン歴代2位とした。
6点リードしたドジャースは8回1死一、二塁の好機で大谷が5度目の打席へ。しかし、ここは勝負を避けられるような攻め方で四球になると、球場からはブーイングが起きた。満塁にチャンスが広がると、2番ベッツが左翼線を破る走者一掃の適時二塁打で3点をダメ押し。9安打9得点でドジャースが勝利を決定付けた。
9回は25歳の右腕ベン・カスパーリウズがマウンドに上がり、無失点でゲームセット。メッツを完封し、1966年にボルティモア・オリオールズが樹立したポストシーズン史上最長となる33イニング連続無失点に並んだ。
構成●THE DIGEST編集部
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