那須川天心が判定勝ちで初のWBO地域王座を奪取! リング上で“饒舌”止まらず「大事な顔に傷つけやがって。顔で売っているのに」

 10月14日、プロボクシングのWBOアジアパシフィック・バンタム級王座決定戦が東京・有明アリーナで行なわれ、同級1位の那須川天心(帝拳)が同2位のジェルウィン・アシロ(フィリピン)に3-0の判定で勝利を収め、キャリア5戦目で初のタイトルとなる地域王座を奪取した。

 9戦無敗を誇る23歳の若きフィリピン・ボクサーと対峙した那須川は、序盤からリズム良く左の強打を叩き込んでいくが、打たれ強いアシロも負けじと反撃。果敢なファイトで両者は一進一退の攻防を繰り広げた。

 なかなかダウンを奪えなかったが、終盤の9回だ。那須川の強烈な左ボディが当たり、ついにアシロがリングに崩れ落ちる。KOとはならなかったが、その後もワンツー、ストレート、フックなど多彩なパンチを浴びせていく。那須川は10回にボクシング転向後、初めて左まぶたをカットする場面もあったが、そのまま押し切り勝利をモノにした。
  リング上での勝者インタビューでは「無事にアジアのベルトを巻くことができました!」と絶叫。続けて、「大事な顔に傷つけやがって。顔で売ってるのに(笑い)50戦して初めて傷がついたんですけど、こういう試合に勝てて嬉しい」と天心節が炸裂するほど、舌は滑らか。地域王座とはいえ、ベルト奪取にテンションは高かった。

 そのまま饒舌は止まらず、「KOしたかったんですけど、10ラウンド通してボクシングできることを証明しましたが、もっと圧倒的に強くなっていきたい」と、さらなるレベルアップを誓う。今後に向けては「来年中には必ず、那須川対世界をぜひやりたい。勝ちましたよ、武居くん!」と、来場していたWBO世界バンタム級王者の武居由樹(大橋)にアピール。ライバルとのそう遠くない対決に想いを馳せた。

 那須川はこれで通算成績を5勝(2KO)無敗とした。”神童”がいよいよ、世界奪取を視野に入れた。

構成●THE DIGEST編集部

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