現地時間10月14日に開催されたUEFAネーションズリーグのリーグAグループ2第4節で、イタリア代表がイスラエル代表と対戦。ジョバンニ・ディ・ロレンツォの2ゴールなどで4-1の勝利を収めた。この結果、イタリアは開幕から4戦無敗(3勝1分け)でフランスやベルギーを抑えてグループ首位に立っている。
この試合は、イタリア・サッカー界では知らない者はいない“ある一家”にとって特別な一戦となった。現役時代にミランやイタリア代表で活躍したパオロ・マルディーニ氏を父に、そして選手としてだけでなく代表監督も務めたチェーザレ・マルディーニ氏を祖父に持つダニエル・マルディーニが、74分にイスラエル戦のピッチに立ち、イタリア代表デビューを飾ったのだ。
同国サッカー界屈指のサラブレッドと言われてきたダニエルは、母親の祖国であるベネズエラのA代表入りも噂されていたが、アンダー世代からプレーしてきたイタリアを選択。ピッチに入るとすぐに周囲との連携からディ・ロレンツォの2ゴール目をお膳立てするなど、随所でプレゼンスを発揮し、チームの勝利に貢献した。
3世代に渡ってイタリア代表でプレーしたのはマルディーニ家が初めてで、代表デビューのタイミングはパオロが19歳と一番早く、ダニエル(23歳)、チェーザレ(27歳)と続く。またデータサイト『Opta』によれば、ダニエルが初キャップを刻んだ日は、祖父チェーザレが最後にアッズーリの試合に出場してから61年と1日、父パオロのラストゲームからは22年と118日が経っていたという。
試合後ダニエルは、「デビュー戦は家族や友人に捧げたい」とコメント。伊メディア『メディアセット』は、「ダニエル・マルディーニが父パオロの目前でデビュー」との見出しを打ち、「3代目のマルディーニが代表に! パオロの息子でチェーザレの孫は、アッズーリにデビューし、スタジアムの大歓声に迎えられた」と報じた。
ついにアッズーリのシャツに袖を通したダニエルは現在、セリエAのモンツァに所属。守備者として名を揚げた父(レフトバック、CB)や祖父(スイーパー)とは異なり、技術の高さと勝負強さが売りのアタッキングMFで、今シーズンは公式戦8試合に出場し、1得点・1アシストを記録している。今後のさらなる成長に期待だ。
構成●THE DIGEST編集部
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