2024年10月15日、北中米ワールドカップのアジア最終予選で日本代表がオーストラリア代表と1-1で引き分けた試合で、途中出場の伊東純也が右ウイングバックとしてピッチに入った直後、「タケ! タケ!! タケ!!!」と叫んでいたシーンがあった。
それが気になっていたので、試合後の囲み取材で本人に確認してみた。「久保(建英)選手に何を伝えようとしたんですか」と。伊東は以下のように答えてくれた。
「『俺が外に張るよ』って。タケには『中で受けてほしい』と伝えました」
堂安律が右ウイングバックの時、久保は外に流れてプレーする傾向が強い。だから伊東は自分で「外に張る」と言って、久保に「中で受けほしい」とリクエストしたのだ。
ちなみに、これは森保一監督の考えではない。「自分の指示です」と伊東ははっきりとそう言った。
監督からの指示待ちではなく、ピッチ内の選手で自分がプレーしやすい環境を整える。容易なようで、決して簡単ではない作業だ。
取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)
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