アメリカンフットボール部の違法薬物事件など、不祥事が続く日本大学が「ビスケット」を配付したことが注目を集めている。

 現在、日大は「違法薬物の追放」を宣言しており、その取り組みの一環として、各キャンパスで「ミレービスケット」を配付しているのだ。

「ミレービスケットは高知県高知市の野村煎豆加工店が販売する人気のお菓子で、パッケージに『まじめなおかし』と表記されていることで知られています。今回のビスケットは、同社の社長が日大の卒業生であることなどから、コラボが実現したようです。日大で配布しているものには、同じデザインで『まじめな日大生』などとあり、その他、パッケージには『ミンナデマモレー!日本大学違法薬物追放宣言』と、商品名にかけたキャッチコピーが記されていますね」(社会部記者)

 日大ではアメフト部に所属していた3年生が麻薬特例法違反(所持)容疑で書類送検されており、最終的に逮捕・書類送検された学生とOBの卒業生は、計11人にも上った。不祥事が発覚したことで、今年の入試の志願者数は約7万5000人となり、前年から2万人以上も減少する緊急事態になっている。

 そんな状況下で配布された「まじめな日大生」というキャッチコピーは、違法薬物への関心を高め、日大生を守りたいという大学側の思いが込められているというのだが、一般の感想は冷ややかだ。

「SNS上では、《ビスケットって…幼稚園児相手にしているのか》《こんなしょうもないことしかやらんから再発するんや》などという声があがっていますね。それに、配布されたビスケットはすでにメルカリ等に転売されています」(前出・記者)

 大学側は、ビスケットだけでなく、啓蒙ポスターの制作など、学生に向けて注意喚起に躍起になっているようだが、果たしてどれだけの効果がるのか、SNS同様、疑問を持つ関係者は少なくないのである。

ケン高田

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