10月の北中米ワールドカップのアジア最終予選に挑んだ日本代表は、10日に敵地ジッダで開催されたサウジアラビア戦に2-0で快勝。アウェーでは過去に一度も勝ったことがなかった難敵を下し、今予選3連勝を飾った。
しかし、15日に埼玉スタジアム2002で行なわれたオーストラリア戦はまさかの大苦戦。谷口彰悟のオウンゴールで、アジアカップのイラン戦以来の失点を喫すると、オウンゴールで1点を返すのが精一杯で、1-1のドローに終わり、連勝がストップした。
では、その2試合における、選手個々のパフォーマンスはどうだったのか。招集された27選手について、5段階(S、A、B、C、D)で評価した。
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【GK】
1鈴木彩艶[評価]B
サウジ戦では好セーブを披露し、3試合連続のクリーンシートを達成。オーストラリア戦の失点は責められない。
12大迫敬介[評価]―
広島では好調も、鈴木とのポジション争いに勝てず。
23谷 晃生[評価]―
東京五輪では鈴木と大迫を抑えて先発したが、現状では3番手か。
【DF】
2菅原由勢[評価]―
9月シリーズに続いて出番なし。攻撃的な3-4-2―1の採用で、厳しい立場が続く。
3谷口彰悟[評価]C
クリアミスによるオーストラリア戦のオウンゴールは痛恨だった。それ以外は奮闘していただけに悔やまれる。
4板倉 滉[評価]A
右CBで安定したプレー。とくにオーストラリア戦のアグレッシブな守備は見事だった。
16町田浩樹[評価]A
3バックの左で2試合フル出場。空中戦も含めた1対1の守備の強さは際立っていた。
18望月ヘンリー海輝[評価]―
9月に続いて代表入りし、オーストラリア戦で初めてベンチ入り。雰囲気を味わえたのはプラスだ。
22瀬古歩夢[評価]―
約1年半ぶりの選出も出場機会はなかった。
●長友佑都[評価]―
9月と同様に2戦ともベンチ外で、3月に復帰して以降、いまだ出番なし。
●関根大輝[評価]―
怪我の高井幸大に代わって緊急招集。2戦ともベンチ外となった。
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【MF】
5守田英正[評価]S
先制点をアシストしたサウジアラビア戦では攻守に傑出したパフォーマンス。2戦目でも公式のプレーヤー・オブ・ザ・マッチに輝いた。今シリーズのMVPを選ぶなら彼しかいない。
6遠藤 航[評価]C
リバプールで出番減に苦しむなか、サウジ戦では中盤で奮戦。オーストラリア戦は体調不良で欠場した。
6藤田譲瑠チマ[評価]―
2年ぶりに招集されたパリ五輪代表の主将も、出番は与えられなかった。
7三笘薫[評価]A
初戦では先制弾に繋がる折り返し、2試戦目は隠れたファインプレーで中村のオウンゴール誘発を助けた。オーストラリアの脅威となり、守備でも奮闘した。
8南野拓実[評価]C
2戦とも2シャドーの一角で先発するも、本領を発揮できなかった印象。とりわけ、オーストラリア戦は周囲と嚙み合わなかった。
10堂安 律[評価]B
先制ゴールの起点となったサウジ戦では、敵主将とのマッチアップも見応えがあった。2戦目ではなかなか見せ場を作れなかった。
11前田大然[評価]B
左ウイングバックで途中出場したサウジ戦では、得意のプレスで役割を全うした。
13中村敬斗[評価]A
2試合とも途中出場。オーストラリアではキレキレのプレーでオウンゴールを誘発し、救世主となった。
14伊東純也[評価]B
ともに途中投入で、サウジ戦では高精度のCKで追加点をアシスト。ただ、9月シリーズほどインパクトを与えられなかった。
15鎌田大地[評価]A
先発した初戦で貴重な先制ゴール。ベンチスタートの2戦目も巧みにボールを引き出し、まずまずの出来だった。
17田中 碧[評価]B
オーストラリア戦で、体調不良の遠藤に代わってフル出場。攻守に安定したプレーで穴を埋めた。
20久保建英[評価]B
初戦は数分間のプレーのみ。先発したオーストラリア戦では最後の局面で精度を欠くも、好機も創出した。
21旗手怜央[評価]―
ベンチ入りはするも、先月に続いて出場できず。悔しい結果となった。
【FW】
9上田綺世[評価]B
2戦とも1トップの担うもノーゴール。前半で身体を張るも、自慢の決定力を発揮できなかった。
18大橋祐紀[評価]―
28歳で初選出されるも、代表デビューは果たせず。
19小川航基[評価]A
サウジ戦で途中出場からのヘッドで欲しかった追加点を奪取。続くホームゲームではもう少しプレータイムを与えてほしかった。
取材・文●江國森(サッカーダイジェストWeb編集部)
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