J1昇格間近となった清水エスパルスで相変わらず創造性豊かなプレーでアクセントをつけているのが、36歳の乾貴士だ。ドリブルのコース取りはさすがのひと言だが、本人曰く「トップ下をやるようになってから参考にしている選手がいる」。
「(アンドレス・)イニエスタのプレーばかり見ています。何回もYouTubeで。こういうタッチの仕方とか、ここに入ればスピード関係ないんだとか、そういうのを勉強させてもらっています」
では、J2屈指のテクニシャンである乾から見た“イニエスタの凄さ”とは何か?
「スピード自体はほとんどない印象です。それでもあれだけボールを取られないのはタッチの細かさとか、相手に奪われないところに置く技術とか、それを判断してできているからだと思います。もう、そうした感覚が身体に染み込んでいるはずです、昔からやっているから」
バルセロナ仕込みのテクニックと判断力は言うまでもなくワールドクラスだったイニエスタ。そんな世界最高峰のMFのストロングポイントを、乾はさらに挙げた。
「最後の最後まで判断を変えられる。パスをしようかと思っているところからギリギリのタイミングで止めてドリブルとか、ドリブルかと思いきやパスとか、タッチが細かいからできる芸当なのかなと。そのあたりが凄いです」
相手の動きを察知して判断を変えられるわけだから、「絶対に読めないです」(乾)。
「だから、凄いんですよ、あの人のプレーは」
「全然追いつけないですけど」と断ったうえで、乾は「俺が目指すべきところはイニエスタ」と力強く語ってくれた。
構成●サッカーダイジェストTV編集部
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