フェラーリのサインツJr.が最速! 角田裕毅10番手。新相方ローソンと0.1秒差|F1アメリカGP FP1

 F1第19戦アメリカGPがサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で開幕。最初で最後のフリー走行セッションとなるFP1では、フェラーリのカルロス・サインツJr.が最速タイムをマークした。

 今年のアメリカGPはスプリントフォーマットでの開催。FP1終了後にはすぐスプリント用の予選セッションが行なわれるため、今年からパルクフェルメルールが緩和されたとは言え、マシンセットアップを仕上げる上で非常に重要な1時間となった。

 気温25度、路面温度38度というコンディションの中、そんなFP1がスタート。今回からダニエル・リカルドに代わってRBからF1に参戦することになったリアム・ローソンをはじめ、多くのドライバーが一番固いハードタイヤを履いてコースに入った。

 なお、このアメリカGPではマクラーレンやメルセデスが比較的大きなアップデートを投入。ここ数戦は劣勢にあるレッドブルを筆頭にその他のチームも空力パーツに変更を加え、空気の流れを見るフロービズをマシンに塗布して走行を開始した。まずは組み上げられたマシンを確かめ、再舗装を受けたCOTAの習熟を行なった。

 メルセデスのルイス・ハミルトンはセッションが10分を経過した頃、高速S字のターン4でマシンの挙動を乱してスピン。縁石にフロアを打ち付けたか、ピットインを余儀なくされた。同様の区間で苦しんでいると明かしたチームメイトのジョージ・ラッセルは、ターン1出口でも180度スピンを喫するシーンがあった。

 FP1が20分を過ぎると多くのドライバーがピットイン。セッション折り返しからレッドブルはソフトタイヤへ履き替え、マックス・フェルスタッペンが昨年の予選タイムを上回る1分33秒855をマークした。チームメイトのセルジオ・ペレスも複数アタックで2番手に浮上した。

 一方で多くのチームは1セット目のハードタイヤのまま走行を再開。フェラーリやマクラーレン、メルセデスなど上位チームは1分36秒台から1分37秒台で周回していた。

 レッドブル以外のチームの多くがソフトタイヤを投入したのは、FP1が残り10分となってから。路面の改善も味方してかタイムシートも目まぐるしく変わっていき、フェラーリのカルロス・サインツJr.が1分33秒602をマークしてフェルスタッペンを上回って首位に立った。

 残り5分というタイミングでコース上にバーチャル・セーフティカー(VSC)が提示されたが、こちらはすぐに解除され、多くのドライバーがアタックを継続。ただ、最後までサインツJr.のトップタイムを越えるドライバーは現れなかった。

 結果的にサインツJr.がFP1最速。チームメイトのシャルル・ルクレールが0.021秒差の2番手に続き、フェラーリが幸先良く1-2体制を築いた。

 3番手にはアタックのタイミングが異なったフェルスタッペンが並び、4〜5番手にマクラーレンの2台、6〜7番手にメルセデスの2台が続いた。なおペレスは16番手だった。

 8番手以下はケビン・マグヌッセン(ハース)、フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)、角田というトップ10。ローソンは角田から0.130秒差の13番手だった。