10月19日、湘南ベルマーレはJ1第34節でサンフレッチェ広島とホームで対戦し、2-1で勝利した。
1-1で迎えた90+2分、劇的な決勝ゴールを叩き込み、湘南のヒーローとなったのは田中聡だった。畑大雅がボックス内でボールを収めると、アンカーの位置から走り込んだ背番号5にラストパス。これを見事にコントロールし、利き足の左足で豪快にネットへ突き刺した。
試合後、田中が首位の広島から奪った殊勲弾を喜んだ。
「あまり覚えていませんが、大雅と目があったので、パスが来るかなと思って走り込みました。ワントラップ目も上手く決まったし、シュートの前にずらすところも上手くできた。シュートは常に練習しているし、ゴールは自分も意識していて、監督からも要求されています。得点に関わる働きは、もっと出していきたいです。
今季、得点にこだわっているのは、海外での経験が大きい。海外では点の取れるボランチがステップアップしていた。自分はそういったプレーが少なかったので、今日のように得点やアシストでチームを勝たせられるプレーを出していきたいんです」
【動画】劇的な逆転勝利を呼び込んだ田中聡の左足!
広島戦の勝利で、湘南は今季2度目の3連勝を達成し、13位に浮上。勝点を“41”とし、J2降格圏で最も勝点を重ねるジュビロ磐田(勝点35)とのポイント差を6に離した。磐田は湘南よりも消化試合数がひとつ少ないとはいえ、J1残留に一歩近づいたと言える。
田中も「すごく大きな勝利」と語りつつ、一切の油断を見せない。
「今日の勝利は嬉しいし、最後に点は取れたけど、内容を見ればパスミスもあった。個人としても、チームとしても、修正しないといけない部分もあると思います。次節のFC東京戦もしっかりと準備をして、気を引き締めて臨みたいです」
前回のホームゲーム、32節・鹿島戦も0-2からの逆転勝利だった。ラストスパートで勝負強さを高めている湘南の勢いはどこまで続くのか。最低限の目標であるJ1残留をいち早く決めるためにも、次節のFC東京戦で今季初のリーグ戦4連勝を収めたいところだ。
取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)
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