Moto3オーストラリア決勝|王者アロンソ、混戦を制してロッシの記録に並ぶ今季11勝目! 山中琉聖6位

 MotoGP第17戦オーストラリアGPのMoto3クラス決勝レースが行なわれた。優勝はダビド・アロンソ(CFMOTO Gaviota Aspar Team)だった。

 Moto3クラスでポールポジションを獲得したのはイヴァン・オルトラ(MT Helmets – MSI)で、これで3戦連続のPPだ。2番手はコリン・ベイアー(Liqui Moly Husqvarna Intact GP)、3番手にアドリアン・フェルナンデス(Leopard Racing)が続いた。なおMoto3クラスは前戦日本GPでダビド・アロンソが今シーズンのチャンピオン獲得を決めたが、そのアロンソは10番グリッドからのスタートだ。

 日本勢は古里太陽(Honda Team Asia)の9番手が最上位グリッドとなっており、今回は中団以下からの追い上げが求められる位置からのスタートだった。

 全21周で争われるMoto3決勝はオルトラがトップを維持するかと思われたが、ダビド・ムニョス(BOE Motorsports)に先頭を奪われてしまう。ただ、2周目にはジョエル・ケルソ(BOE Motorsports)がトップに入れ替わった。

 また10番グリッドスタートだったアロンソもスタートからポジションを上げて、トップグループ内の4番手につけた。

 トップ集団は合計13台と非常に大きなまとまりとなっており、ポジションの入れ替えが頻発。6周目時点では、トップが再びオルトラへと戻った。古里はこの集団内部で走行し、トップ5を狙った。

 トップ争いはラップごと、コーナーごとに入れ替わるような熾烈なバトル展開が継続。そんな中8周目にはチャンピオンのアロンソがトップに立った。

 アロンソがトップ集団を引っ張っていくようになってからは展開も多少落ち着きを見せ、隊列は縦に長く伸びた。

 12周目、ベイアーとオルトラが、アンヘル・ピケラス(Leopard Racing)にターン4で接触され転倒。トップ集団から脱落してしまった。

 先頭ではアロンソをフェルナンデスが追い抜いてトップが交代。フェルナンデスは少し逃げて行こうとするが、集団を分断するまでは至らなかった。

 残り6周、アロンソが再び動いてトップをフェルナンデスから奪還。ここからはアロンソが2番手以下を離そうとプッシュし、トップ集団が分断。残り3周時点で2番手に0.4秒差とかなり差がつき、4番手までが2番手集団となった。

 アロンソはここで余力を開放して2番手以降のライバルに対するギャップをさらに拡大。ラストラップには3秒近い差をもって入り、序盤中盤の大混戦が嘘のような独走態勢でオーストラリアGPを勝利し、今季11勝目を挙げた。

 2位はダニエル・オルガド(Red Bull GASGAS Tech3)、3位がフェルナンデスだった。

 日本人ライダーは古里、鈴木竜生(Liqui Moly Husqvarna Intact GP)、山中琉聖(MT Helmets – MSI)がそれぞれトップ集団内での走行を続けたが、アロンソがペースを上げたあとは分断された5番手集団にとどまり、最終的に山中が6位、古里が7位、鈴木が15位という結果に終わった。