今が旬のサンマと秋サケが市場で明暗が分かれている。水揚げ量が去年の約2倍というサンマに対して、秋サケは大不漁だという。
「サンマの水揚げ量(8月10日~9月30日)は去年約6600トンだったのに対し、今年は約1万2000トン。値段も安くなっています。ただ、11月には日本に近づく群れの数が少なくなり、サイズも小さくなると見込まれており、今が食べどきかもしれません」(生活情報誌ライター)
一方、秋サケは歴史的不漁で仕入れ値が高くなっている。海水温の上昇などが要因で、北海道の秋サケ来遊数の2024年度予測は約1703万匹。これは平成以降最も少ない数値だという。
「北海道では、例年秋サケを低価格で販売し、ちゃんちゃん焼きが無料でふるまわれる人気イベントが中止になったり、別のイベントではサケ鍋を販売する予定だった出店者が急きょ豚汁に変更したというケースもあります」(同)
さらに、ほかの秋の味覚にも異変が起きている。
「夏の猛暑の影響で栗の価格が上がっています。一方、今年、お得な秋の味覚は里芋とレンコン。こちらは原産地が熱い地域なので、暑い夏にはむしろ生育が良くなるそうです」(同)
お手頃価格の旬のものを楽しんでいただきたい。
(鈴木十朗)