MotoGP第17戦オーストラリアGPでフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)はスプリントレースと決勝レースでライバルに敗北したが、次戦タイGPで巻き返せると楽観的だ。
バニャイヤは日本GPのスプリントと決勝を勝利し、タイトル争いのライバルであるホルヘ・マルティン(プラマック)とのポイント差を10ポイントに縮めてオーストラリアGPに臨んだ。
しかしそのオーストラリアGPではマルティンが強力なパフォーマンスを示し、スプリントを勝利。決勝はマルク・マルケス(グレシーニ)の介入によってマルティンは2位となったが、バニャイヤが3位に留まったことでポイント差は再び20点に拡大した。
再びライバルに先行を許してしまったバニャイヤ。しかし彼はこの状況に慌てたりはしていない。続くタイGPやマレーシアGPは自分が得意とするコースだということも、その理由のひとつのようだ。
「インドネシアのときと同じだ(第15戦インドネシアGP時点では21ポイント差だった)。僕らは差を詰めては広げられ、またそれを取り戻している」
レース後、バニャイヤはそう語った。
「今後のレースには、自信を持って臨めるだろう。僕がとても速いコースだと分かっているからね」
「ブリーラム(タイGP)、そしてマレーシアは僕のライディングスタイルにより合っているんだ。僕はもっと強くなれる。この2つのコースでは、僕はここでよりも速いだろう」
「このコースに来たら、ポイントを失う可能性が高いのは分かっていたことだ。それを避けるためにベストを尽くしたけど、十分ではなかった」
「ここで僕は常に良い結果を手にしてきたのは事実だ。でも、もてぎや他のコースのように速いと感じたことがないんだ」
「ブリーラムでは、戦うにあたっていいチャンスがある。昨年はホルヘが勝ったけど、今年はどうなるか様子を見てみよう!」
なお2023年のタイGPではバニャイヤが2位だった。その次のマレーシアGPでは3位(マルティンは4位)だ。また2022年はマレーシアGPで勝利ししている。
バニャイヤが語るように、現在のポイント差は数戦前とほぼ変わらない。ただレース数が残り少なくなり、獲得できるポイントも少なくなりつつある今、状況はマルティンにとって有利だ。転倒が1回でもあれば、争いは終戦を迎えてしまうかもしれない。
今の20ポイント差を考えるにあたって、アラゴンGPでアレックス・マルケス(グレシーニ)と絡み、転倒ノーポイントとなったことが痛手としてバニャイヤの脳裏に浮かんでいることだろう。