マクラーレンのアンドレア・ステラ代表は、F1アメリカGPでコース外から追い抜いたとしてランド・ノリスがペナルティを受けたことについて、スチュワードが不適切な介入を行なったと主張した。
ノリスはレース終盤、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)と3位を争ったが、フェルスタッペンの巧みなディフェンスに阻まれていた。
ノリスはバックストレートでDRSを使ってフェルスタッペンとの距離を縮め、ターン12の飛び込みで仕掛けるという攻撃を再三繰り返した。そして52周目のバックストレートエンドのターン12で2台はついに横並びとなった。
2台共にトラックリミットの外まではみ出したが、アウト側にいたノリスがフェルスタッペンの前に。しかしスチュワードは、コース外に出たことでアドバンテージを得たとして、ノリスに5秒のタイムペナルティを科した。
残りの4周ほどでノリスはフェルスタッペンに5秒差をつけることはできず、4.1秒差でチェッカー。これでフェルスタッペンが3位、3番手でチェッカーを受けたノリスは4位に降着した。
ステラ代表は、2台共がランオフエリアに出ていたことから、ノリスが正しい行動をとったことは「間違いない」と語り、両者がアドバンテージを得たことを示唆した。
「私の考えでは、この美しいモータースポーツに介入したスチュワードのやり方は不適切だった」
「2台ともアドバンテージを得たわけだからね。表彰台を逃すのは残念だ。我慢のレースだったのに。1周目、1コーナーで押し出された後、我々はそれを受け入れた」
「とは言え、我々の立場ははっきりしている。スチュワードのこの種の決定には不服を申し立てることはできない。我々にとっては、これで一区切りとなり、次のレースに進むことになる」
ノリスがフェルスタッペンにポジションを返し、再度アタックする機会を与える可能性はなかったのかと尋ねられ、ステラ代表はその必要はないと考えていたと語った。
「2台ともコースアウトしたことをダブルチェックした。我々にとって、この作戦が正しかったことは間違いない」
ノリスは、スチュワードが彼にペナルティを科す決断を下すまでに時間がかかったのは、それが微妙な判定だったことを意味しているに違いないと話した。
彼はまた、フェルスタッペンのスタート直後の動きもまた、両ドライバーがコースオフする事態を招いたとして不満を隠さなかった。
「スチュワードは明らかに数周の間、決断を下すことができなかったから、簡単な決断ではないし、そうでなければもう少し早く決断が下されていただろう」
そうノリスは『Sky F1』に語った。
「僕はトライした。彼もコースオフした。彼はコースから数メートル外れて、明らかに激しく攻めすぎていたし、アドバンテージを得ていた。でも僕がルールを決めるわけじゃない」
「(スタートを)もう一度見直す必要がある。僕はかなりタイトだったし、明らかにマックスはタイトなギャップを狙っていた。クルマの中からだと、言いにくいこともあるし、言いやすいこともある」
「彼は明らかにかなりのことをした。彼にはその権利がある。でも、彼は完全にコースを外れていたし、見直してみる必要がある」
「彼はコースオフしてディフェンスし、コースオフしてオーバーテイクした。でも文句を言うつもりはない。彼はうまくドライブしたし、うまく守った。僕たちは良いレースをした。でもルールはルールだ」