プロ野球セ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)のファイナルステージ(FS)で、レギュラーシーズン3位だったDeNAに苦しめられている巨人。3連敗からの2連勝と、1勝のアドバンテージ込みでようやく五分に追いつき、10月21日、いよいよ日本シリーズ進出をかけての1戦に臨むが、とにかくここまでは“貧打”が続いている。18日、3試合目まででわずか2得点のみだった状態に阿部慎之助監督は、「(選手たちの)意地を見ましょう。それだけです。以上」と、囲み会見をあっさり打ち切ったほどだった。

 そんな巨人に対し、あっさり日本シリーズの切符を手に入れたソフトバンクの王貞治会長は、「ちょっと打てないね。ジャイアンツらしく最後まで粘り強く戦ってほしい」と古巣にエールを送る場面もあった。

 一方、昨年まで巨人を指揮していた原辰徳氏は何をしていたのか。今季も「オーナー付特別顧問」という役職があるだけに、ふがいない戦いを続ける古巣を応援すべく、東京ドームに日参しているかと思いきや、実はゴルフ場にいた。

 男子シニアツアー「ファンケル・クラシック」(静岡県・裾野CC)にアマチュア枠で6年ぶりに出場していたのだ。初日は8オーバーの75位と大いに出遅れたが、現場を離れてからはティーチングプロについて本格的なゴルフレッスンの日々らしく、「66歳にしたらまずまずでしょう。熱い血が流れました」と本人はご満悦だった。

「この大会は原氏のスポンサー企業が主催する大会です。大会顧問として出場がマストのようでしたが、原氏が阿部巨人から距離を置いているようにも見えます。長嶋茂雄氏が何度も阿部監督の激励に東京ドームに来ているのとは対照的でした」(夕刊紙記者)

 ゴルフ場では、「夜はジャイアンツを応援しますよ」と話していた原氏だが、監督という重責から解き放たれた今は、「巨人の心配よりゴルフの上達」という心境なのかもしれない。

小田龍司

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