麻生太郎・自民党最高顧問が発した、台湾を巡る「思い切った表現」が話題になっている。
麻生氏は10月8日、台湾の台北駐日経済文化代表処が主催する「双十節」の祝賀式典に出席した。その際、「台湾は日本にとって大事な国だ」と発言、 台湾が正式名称としている「中華民国」の呼び名を使い、日台関係強化を訴えたのである。
周知のように、中国政府は一貫して、中国本土と台湾は「不可分の領土」であり、台湾は「中華人民共和国の一部」と主張している。10日には、中国外交部の毛寧報道官が「台湾はこれまで国として存在したことはなく、決して国にはなれない。そもそも主権は存在しない」などと強調。 また、日本政府も「日中共同声明」において、中国による「台湾は中華人民共和国の領土の不可分の一部」との主張を「十分に理解し尊重する」としており、それを歴代の政府の基本的立場にしてきた。
そうした中で発せられた麻生氏の言葉に、SNS上では、《麻生さん、わかって言ってるところにセンスが光る》《石破政権で一線を退いてもその姿勢は揺るぎないな》などと、賛同の声が相次いだ。
「麻生氏は長年にわたり日台関係の発展に携わってきましした。今年1月には福岡県で開かれた国政報告会で、『台湾海峡で緊張が高まっている。台湾には2万人余りの日本人が暮らしている。台湾海峡で戦争となれば、日本は潜水艦や軍艦で戦う。台湾の有事は間違いなく、日本の存立危機事態だ』と発言。台湾外交部は、麻生氏が台湾海峡の平和と安定に支持を示したと謝意を表明しています」(政治部記者)
もともとネット上では人気の高かった麻生氏だが、今回の発言でさらに支持を得たようだ。
(ケン高田)