お笑いコンビ・EXITの兼近大樹(33歳)が、10月17日に放送されたニュース番組「ABEMA Prime」(ABEMA)に出演。“NATO(ネイトー)”の発音を巡るSNSでの議論に「日本人らしい笑いだと思った」「冷笑する文化があると思う」と語った。

番組はこの日、国会で議員が「NATO(北大西洋条約機構)」を、「ネイトー」と英語ネイティブに近い発音をしたことに対し、ほかの議員たちから笑いが起こった一幕に注目。Twitter(X)では「これで帰国子女の子がいじめられていた」「ネイティブ発音を尊重しないから日本人は英語ができない」など議論となっていることを伝え、なぜ笑われてしまうのかを考えた。

番組MCを務めるEXITの兼近は「日本人らしい笑いだと思った。この時代の風潮でもある“冷笑文化”というか、他人の挑戦を笑い、挑戦しない人の方が褒められる空気というか…。それがこのシーンに現れていると感じた。そして、当たり前のように『こういう時、笑う人いるよな』と受け止めてしまって、これってヤバいのでは? と思ってしまった」とコメント。

その上で「どの人にも『笑われてもいいよね』ってメンタルを持つことが重要」と語り、「僕らはお笑いライブのお客さんにはずっと笑っていて欲しいのに、『ここは笑っちゃダメかも』『笑ったら悲しいだろうな』と判断しているのか笑ってもらえないことがある。この裏側には『他人に笑われることは恥ずかしいこと』という意識があるからでは? だから『笑われてもいいじゃん』と小さい頃から教えることによって、“笑い”が自由になる。そうすることによって、挑戦しやすい環境が作れると思うんだけどな」と持論を展開した。

また、EXITの2人は漫才師の視点から、国会で巻き起こってしまった笑いを分析。兼近は議員が「ネイトー」と発音した後に「ナトー」と日本式の読み方に修正したことに着目し、「笑いが起きる時は、物事にズレが生じている時。例えば、学生の前だったら、『ネイトー』と言った瞬間にウケていたはずだけど、あそこにいた人たちは『“ネイトー”はネイティブ発音だもんな』と理解しているからこそ、言い直したことに笑ったんだと思う。実際にも言い直した時に笑いが起きている。『ネイトー』のまま話し続けていたら『ここは笑わないところだな』と分かっていたはず。つまり、これはバカにした笑いじゃないと思う」と推測。

相方のりんたろー。も「バカにしてるんだったら、『ネイトー』と言った時点で笑いが起きる。『わざわざ言い直さなくていいよ』の笑いだったのでは? 僕たちはボケからツッコミまでの秒数をめちゃくちゃ考えるから、この違いを感じ取った」と同意した。