元横浜大洋ホエールズの高木豊氏が、自身のYouTubeチャンネルを更新。読売ジャイアンツが21日のクライマックスシリーズ(CS)第6戦に敗れた要因を分析した。

■DeNAが逆転勝利で日本シリーズへ

高木氏が運命のCSファイナル第6戦を振り返った今回の動画。試合は巨人が4回までに2点をリードした。

しかし5回表、森敬斗選手のタイムリースリーベースで1点を返すと、代打のフォード選手が同点タイムリー。試合は振り出しに戻った。

その後無得点が続き、巨人は8回から先発の菅野智之投手がリリーフ登板。エースの登板で万全を期したが、9回表に牧秀悟選手が勝ちこしのタイムリー。このリードを森原康平投手が守り切り、DeNAが7年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。

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■8回裏の攻撃をポイントに挙げる

試合を振り返った高木氏は、ポイントに巨人の8回裏の攻撃を挙げる。

ノーアウトから坂本勇人選手が出塁した際、代走を出さなかったことについて「攻撃を仕掛けるという意味では、増田大輝で良かったと思う」と指摘。

続けて「阿部監督のなかに引き分けでもいいという頭があるから、増田大輝を出さなかったんじゃないかなと思うんだよね。増田大輝が出ていたら、バッテリーの警戒度も違うし、変わったと思う」と語った。

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■引き分けも頭に?

代走を使わなかったことについて高木氏は「優勝しているチームは引き分けでもいいという頭があるからさ。条件として、勝たないといけないとなったら、増田大輝を代走に送ったと思う。このあたりが難しかったんだろうなと思う」と力説する。

また、ノーアウト1塁で打席に立ち、外野フライに終わった中山礼都選手には「ほかが当たっていたらバントだったと思う。ここでチャンスを広げてくれないと点が取れないと考えると、なかなかバントはできないよね」と持論を展開。

中山選手がこの打席までに2安打していたことに触れ、「今日は坂本と中山が当たってるだけに、代えることもできないし、送ることもできなかった」と語った。

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■阿部監督は「責められない」

阿部監督の采配には「これは責められない。菅野と小林誠司を出して負けた。本当に手を尽くしたと思うんだよね。だからこれは責められない」とコメント。

阪神タイガース、読売ジャイアンツを倒して日本シリーズ進出を決めたDeNAには「よく勝ちきったと思う。才木浩人、髙橋遥人、戸郷翔征、菅野智之、(フォスター・)グリフィンに勝ってきたんだから、大したものだよ。日本シリーズも出るからには、がんばってほしい」とエールを送っていた。

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■巨人有利と見られていたが…

DeNAが勝利した2024年のセ・リーグクライマックスシリーズファイナルステージ。シーズンの対戦成績が巨人の16勝8敗1分と大きく勝ち越していることから、巨人有利と見られていた。

しかし戸郷投手、菅野投手、グリフィン投手の先発3本柱で3連敗。打線は吉川尚輝選手を故障で欠いたこともあり、得点力不足が顕著に。それでも2連勝して逆王手をかけたものの、第6戦に勝つことができなかった。

4年ぶりにリーグ優勝を勝ち取り、12年ぶりの日本一を目指した巨人にとっては、かなり悔しい敗退となった。

■高木氏がCSファイナル第6戦を分析
(文/Sirabee 編集部・佐藤 俊治