南場智子オーナーのSNSより

プロ野球セ・リーグの横浜DeNAベイスターズが10月21日、CS(クライマックスシリーズ)で読売ジャイアンツを下し、シーズン3位ながら日本シリーズへの切符を手にした。

ベイスターズファンが下剋上に歓喜した翌朝、パ・リーグの東北楽天ゴールデンイーグルスファンに激震が走った。

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楽天球団はこの日、球団創設時のオリジナルメンバーであった小山伸一郎二軍投手コーチが、「本人の申し出」により退団すると発表。来季から今江敏晃監督に代わる新監督を迎える中、人身一新を図ることとなった。 

楽天はこの他にも、川島慶三一軍打撃コーチ、岡田幸文一軍外野守備走塁コーチ、的場直樹一軍バッテリーコーチ、横尾俊建二軍打撃コーチも今季限りでの退団が決まっている。 

監督交代でコーチ陣が一新するのは往々にしてあることだが、ファンがザワついているのはその理由にある。 

なんと、これだけのコーチ陣が、皆「本人の申し出」によって退団するのだ。 

水面下での動きを感じさせる人事に、ファンは《クーデターじゃねーか》《ここまで先のビジョンは見えないのは前代未聞》《1年で監督クビ切られるんだし、楽天でコーチするなら解説者とか他球団の方がやりやすい》《何か問題抱えてるのかな。やり方が気に入らない人もいるよな》などと騒然としている。 

組織風土に懐疑的な目が向けられているほか、球団オーナーである三木谷浩史会長にも批判の声が上がった。 

闇・黒・悪の楽天、光・白・正義のDeNA

ところで、同じIT系の親会社でも、日本シリーズ進出を決めた喜びもあり、ベイスターズファンはホクホク顔だ。 

「DeNAは南場智子オーナーが、ファン目線での球団経営を全面に打ち出している。横浜スタジアムの増改築や各種イベント開催も積極的で、万年最下位のチームが蘇ったのは言うまでもない。日本シリーズ進出を決めた際も、チームの祝賀会場に駆けつけ、Xで公開しました」(野球ライター) 


投稿に寄せられたコメントも、《南場オーナーが横浜の街にまた野球の火をともしてくれました》《こんな素敵なチームを作り上げてくれた南場ママと、今までの全てのスタッフの皆さんに感謝です》《横浜がこんなに強くなれたのは南場さんのおかげです!》など、温かいものばかりだ。 

一方、三木谷オーナーにはこうした姿勢は見られない。チーム成績を見ても、DeNAは貯金2で3位、楽天は借金5で4位に沈んだ。 楽天の今江監督は1年で交代し、DeNAの三浦大輔監督が今季4年目を務めたことにも大きな差がある。

「DeNAは球界で最も新しい親会社であり、楽天は2番目に新しい親会社にあたる。今年の日本シリーズはDeNA対ソフトバンクで、奇しくも楽天と同じく親会社はIT系だ」(同) 

DeNAと楽天は万年最下位の時期を経験するなど、何かと比較されやすい環境にはあるが、今や優劣は比べるまでもないだろう。