ネイマール、左膝靭帯断裂の重傷から1年ぶりの復帰で「良い気分」と喜び! ブラジル紙は「78%がセレソンへの早期復帰を支持」とアンケート結果を発表

 現地時間10月21日に行なわれたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)で、サウジアラビアのアル・ヒラルは敵地でUAEのアル・アインを5-4で撃破。スリリングな点の取り合いとなった一戦で大きな注目を集めたのは、アル・ヒラルのネイマールが1年ぶりの実戦復帰を果たしたことだった。

 昨年8月にアル・ヒラルと契約を交わして世界を驚かせたブラジル代表のエースは、サウジスーパーリーグ(国内リーグ)で3試合、ACLで2試合に出場した後、同10月17日の北中米ワールドカップ・南米予選のウルグアイ戦で前半に負傷退場。診断の結果、左足の前十字靭帯断裂と半月板損傷という重傷を負っていることが判明し、ここから長い治療、リハビリの日々を強いられることとなった。

 それから丸1年が経ち、アル・アイン戦の77分、ナセル・アル・ダウサリとの交代でピッチに戻ってきた32歳は、すぐにアレクサンダル・ミトロビッチとのパス交換から枠をわずかに逸れるシュートを放つなど、長いアディショナルタイムを含めた約30分間、家族がスタンドで見守る中で元気な姿を披露。試合後には、英語で「良い気分だ。大変だった。アル・アインは良いチームであり、僕はとても幸せだ。復帰できて嬉しい」と語る様子を、クラブが公開している。

 ネイマールの復帰を受けて、FIFA(国際サッカー連盟)はSNSで「彼が帰ってきた」と投稿し、彼の古巣であるブラジルのサントスは「ネイマールはただの名選手ではなく、ただの天才でもない。彼はサッカーにおける喜びの象徴である。彼の復帰は、世界中の何百万ものサポーターにとっての喜びだ。(中略)おかえりなさい、永遠の『ヴィラの少年』。思い切って攻めていけ!」と祝福と激励の言葉を贈った。

 多くの欧州メディアもこれを報道。1年ぶりのプレーということで、当然ながらベストコンディションからはまだ程遠い状態にあるネイマールについて、フランスのスポーツ紙『L’EQUIPE』は「彼が再び輝くのを見るのにどれぐらいかかるかはまだ不明だ」、イタリアの『Gazzetta dello Sport』紙は「ネイマールには、早く調子を取り戻し、すでに連係が取れているチームに、さらなるクオリティーを加えたいという意欲が見られた」と、それぞれ伝えている。
  ブラジルの総合メディア『Globo』によれば、彼が今季のサウジスーパーリーグの出場メンバーに登録されていないため、年内はアル・ヒラルの選手としては国内カップ戦とACLにのみ出場することになるようだが、もうひとつの彼の活躍の場であるブラジル代表としての復帰がいつになるかも気になるところである。

「セレソン」といえば、W杯予選でかつてないほどの苦戦を強いられており、ここまで10試合を終えて早くも4敗を喫して10チーム中の4位と低迷している。この状況を打破する起爆剤としての役割を、エースに求める声は少なく、『Globo』も「11月のベネズエラ戦、ウルグアイ戦での、背番号10の存在に期待が高まる」と綴っているが、一方で彼がそれまでにクラブで2試合しかプレー機会がないことを懸念材料としている。

 一方、国内の日刊紙『LANCE!』は独自にアンケートを行ない、回答した読者のうちの78%がネイマールのセレソン復帰を支持し、残りの22%はドリバル・ジュニオール監督にはより良い選択肢が他にあると考えていることを報じており、「アル・ヒラルのFWは回復途中であっても、大多数のブラジル人にとって優先される存在だ」と綴った。

 ちなみに同メディアは、アル・ヒラル加入から間もなくして負傷欠場を続けてきたネイマールにどれだけのサラリーが支払われたのか? という一部で話題に挙がった疑問にも言及し、「彼はピッチに立たないまま、約1億6000万ユーロ(約261億円)を稼いだ。彼の月給は1330万ユーロ(約22億円)であり、これは同じサウジでプレーするクリスティアーノ・ロナウド(アス・ナスル)、カリム・ベンゼマ(アル・イテハド)に次ぐものである」と伝えた。

構成●THE DIGEST編集部

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