「なぜ新しいバスケットボールで試合をしているのか理解できない」レイカーズ新HCがNBAに異例の要請<DUNKSHOOT>

 NBAの2024-25シーズンが10月22日(日本時間23日)に開幕。ロサンゼルス・レイカーズはホームのクリプトドットコム・アリーナでミネソタ・ティンバーウルブズと対戦した。

 序盤から試合の主導権を握ったレイカーズは、第2クォーターに33-19とウルブズを圧倒。後半に入って点差を詰められる場面もあったが、要所で得点を重ね、アンソニー・エドワーズを中心に昨プレーオフでカンファレンス決勝まで勝ち進んだ難敵を110-103で撃破した。

 2016-17シーズン以来の開幕戦勝利を手にしたチームはアンソニー・デイビスが36得点、16リバウンド、4アシスト、3ブロックと攻守で躍動したほか、八村塁が18得点、5リバウンド、レブロン・ジェームズが16得点、5リバウンド、4アシスト、オースティン・リーブスが12得点、9リバウンド、ディアンジェロ・ラッセルが9得点、5アシスト、ベンチからジャクソン・ヘイズが10得点をマーク。

 今季からチームを率いる元選手のJJ・レディックHC(ヘッドコーチ)は試合後の会見で「選手たちは素晴らしい仕事をして、ゲームプランを見事に遂行してくれた。彼らは今夜ずっと全力で戦っていた。チームがあのレベルで競い合っているのを見るのは、コーチとして本当に楽しいことだ」と選手を称賛。
  その一方で、40歳の指揮官はリーグに異例の要請をした。

 レディックは試合を振り返り、「良いシュート機会はたくさんあった。後半にはオープンの3ポイントシュートが何本かあったけど、決められなかった。新品じゃなくて使い込まれたボールで試合ができるように、明日リーグに要請するつもりだ」とシュートが決まらなかったのは、新品のバスケットボールが原因だと語った。

「本気で、なぜ新しいバスケットボールで試合をしているのか理解できない。新品のボールを触ったことがある人なら皆わかると思うけど、使い込まれたボールとは全く違う感触なんだ」(レディック)

 この日のレイカーズはフィールドゴール成功率44.2%(42/95)、3ポイント成功率16.7%(5/30)とアウトサイドシュートが不発だった。3ポイントを2本以上決めた選手は1人もおらず、ラッセルとリーブスに至っては2人で12本中1本の成功にとどまった。

 レディックは、タイムアウト中に初めてボールの問題に気がついたという。

「タイムアウトの時に初めて気づいたんだ。ロングリバウンドがあって、私はそれ(ボール)を掴んだ。その時思ったのは『なぜこのボールでプレーしているんだ?』だった。選手たちに良いボールを選ぶ機会を与えてあげたいんだ」

 キャリアの3ポイント成功率で41.5%を記録するなど、現役時代は名シューターとして活躍したレディック。だからこそボールの重要性を誰よりも理解しているのだろう。

構成●ダンクシュート編集部

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