ペルージャが圧巻の強さで4連勝!いまだ調整段階の石川祐希は第1セット途中のみの出場も、垂水優芽が所属のチステルナを寄せつけず

 現地時間10月20日、バレーボールのイタリアリーグ/スーペルレーガで2024-25シーズン前半第4節が行われ、男子日本代表の石川祐希が所属するシル スーザ ヴィム・ペルージャが、チステルナ・バレーとホームで対戦。セットカウント3-1(19-25、25-15、25-16、25-18)で勝利を収めて4連勝を飾り、開幕からの無敗を堅守した。

【動画】日本人対決が注目されたペルージャvsチステルナ戦のハイライト 2節でMVP(マン・オブ・ザ・マッチ)を受賞した石川は、その翌週に発生したコンディション不良により大事を取って直近の3節では1プレーのみの出場。調整段階にあるこの日もベンチから試合開始を見守った。ペルージャの先発は、好調を続けるポーランド代表アウトサイドヒッター(OH)のカミル・セメニウク、ミドルブロッカー(MB)イタリア代表ロベルト・ルッソとアルゼンチン代表アグスティン・ロセル、オポジット(OP)チュニジア代表ワシム・ベンタラに加え、前節で故障から復帰したウクライナ代表OHオレフ・プロツニスキーが開始からコートに立った。

 一方、主力セッターのイタリア代表シモーネ・ジャンネッリが腹筋の負傷により検査を終えてリカバリーに取り組み始めたところで、ウォームアップに参加せず出場を見合わせ。パドヴァから新加入したフランチェスコ・ゾッペッラーリ(イタリア)に司令塔を託して、開幕戦以来、2試合ぶりのホーム戦に臨んだ。

 チステルナは上位との対戦が続いていることもあり、まだ白星に手が届いていないが、それでもここまでストレート負けはない。昨季からコンビを組むOHのスペイン代表ジョルディ・ラモンとトルコ代表エフェ・バイラムがチームをけん引する。大阪ブルテオンからレンタル移籍中のOH垂水優芽は、プレシーズン大会で好調をアピールしたが、開幕以降はピンポイントでの出場のみ。この試合もベンチスタートとなった。

 第1セット、ラモンのサーブで序盤に4連続ブレークを許したペルージャは、被ブロックと誤打が出たプロツニスキーをベンチに下げる。替わって投入された石川は、ライトからのストレートで得点を挙げた後にディグや2段トスで味方の得点を演出し、巻き返しに貢献。だが、相手はなかなか流れを手放さない。ブロック上を狙った石川の打球がラインを割るなどしたペルージャは、再びプロツニスキーをコートへ戻した終盤にゾッペッラーリがエース2本を決めるも、振り切られてセットを先取された。

 しかし、2セット目はペルージャが威力満点のサーブで押し込み、第1セットで48%だったアタック決定率も70%へアップ。ビハインド8点を負ったチステルナは、チームメートの手が顔面に当たったOHバイラムと交代した垂水がすぐさま安定したレセプションを見せるが、開いた点差は縮まらないままペルージャが試合を振り出しへ戻した。

 第3セットも、本来のリズムを取り戻したペルージャが横綱相撲で連取。第4セットは終盤の入りまでチステルナに粘られるが、プロツニスキーのエース4本で突き放す。3セット目に続き主砲の1人OHラモンに替えて垂水を送り出すも、昨季王者がそのまま疾走して開幕4連勝を手にした。 第1セット途中のみの出場だった石川は、アタックによる1得点。これにより、リーグ通算2400得点目をマークした。2セット目以降の各セットで中盤から終盤にかけて起用された垂水は、アタックで4得点を挙げた。今回は残念ながらコート上に両者が揃う機会はなし。ペルージャにとってアウェー戦となるシーズン後半の年明け初戦でネットを挟んでの攻防が見られることを期待したい。
  来月からリーグ戦に加え、石川が「楽しみ」と公言している自身初参戦の欧州チャンピオンズリーグ(CL)がスタートするペルージャ。11月はリーグ戦4試合に国外でのアウェー戦を含むCLが2試合、12月には、さらに1試合増の7試合をこなす過密日程が控える。国内全冠と欧州制覇へ向けた戦いはこれからが本番と言えそうだ。

 無敗のペルージャは、開幕戦のフルセット勝利より勝点1減で現在リーグ3位。日本時間10月28日午前1時開始予定の次戦5節で首位奪取の可能性をかけ、優勝候補の一角であるイタス・トレンティーノの本拠地へ乗り込む。

構成●THE DIGEST編集部

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