メジャーリーグのナ・リーグ優勝決定シリーズの第6戦が10月20日(日本時間21日)に行われ、ドジャースが10対5でメッツに勝利。対戦成績を4勝2敗としてワールドシリーズ進出を決めた。10月22日放送のテレビ朝日系「羽鳥慎一 モーニングショー」では試合経過を振り返る過程で、番組構成の舞台裏を明かしたことで視聴者からは《台湾に失礼》《台湾有事よりも大谷か》などと大ブーイングが寄せられている。
元テレビ朝日社員でコメンテーターの玉川徹氏はこう切り出した。
「3回で6対1になったじゃないですか。あそこでもう我々、『行ったな』っていうふうにスタッフ一同、言ってて準備に入りましたね。今日のね」
これにMCの羽鳥慎一アナウンサーは、「(準備に)入りましたね」と振り返り、「台湾有事の話は別の日にしよう」というスタッフの声を代弁。その後、メッツが2点を返した4回に触れて、玉川氏は「ちょっとドキドキしました。でも行くだろう。台湾有事は先送り」とコメント。羽鳥アナもスコアボードを指しながら、「あれ? 台湾の話をしたほうがいいのかな、と4回で思いましたけど、やっぱり6回で『いやいやドジャースでしょ』。え? どうする? 台湾か…いやドジャースだ。スタッフが揺れるという」と、台湾有事を取り上げるか、ドジャースを取り上げるか、番組構成が2択に揺れていたことを明かしていたのだが…。
「10月14日には中国の人民解放軍が台湾を取り囲む海域で大規模な軍事演習を実施し、その後、アメリカ海軍のミサイル駆逐艦が台湾海峡を通過するなど、台湾周辺では軍事的な緊張が急激に高まっています。現在、アメリカは大統領選の真っ只中で、この“政治的空白”を狙って中国が威圧的な行動をエスカレートさせる可能性は高いと言えるでしょう。法務省の統計によれば、昨年6月時点で日本に在留する台湾人は6万人以上。もしも台湾の人が番組を見ていたら、『台湾かドジャースか』と両者を比較するようなコメントに心を痛めたはず。ネット上でも不謹慎発言が話題となり、《ニュース番組とは思えない》《台湾有事を笑いのネタにするな》などと大炎上を招いています」(メディア誌ライター)
試合展開によって番組構成を変えるのは結構だが、やはり公共の電波に乗せる話ではなかったのかもしれない。