不倫相手との逢瀬は、女としての悦楽を存分に味わわせてくれる。背徳感や切なさは、時に婚外恋愛の醍醐味ともいえるかもしれない。 だが、相手の性癖が意に沿わぬものだったら、あなたはどう考えるだろう。彼の嗜好を優先するか、自分の意志を貫くか――。 今回、取材に応じてくれた真理子さん(仮名・32歳ホステス/独身)は、不倫相手の性癖に困惑しつつも「彼を優先した」側である。

イケオジ社長はネトラレだった



渋谷へ(写真:iStock)

 その件を亮平さんに伝えると、「わかった。渋谷あたりで、真理子のタイプの男を探そう」と提案されたという。

 真理子さんが驚いていると、亮平さんはこう打ち明けてきた。

「『僕はネトラレなんだ。ネトラレって知ってるかな? 好きな女性が他の男に抱かれることに興奮を覚える性癖』。亮平さんは丁寧に説明してくれたんです。そのうえ、他の男性に抱かれたあとの私を抱きながら『他の男との行為中』の内容を詳しく聞きたいとも言ってきたんです。

『僕の願いを叶えてほしい』と何度も懇願されて、1週間後の週末、渋谷に行きました」

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ダーツバーで魅力的な2人組を発見



隣のダーツ台をキープ(写真:iStock)

 2人はセンター街のショップやゲームセンターを何軒も巡った。渋谷には若くておしゃれなイケメンが多い。亮平さんに促されているうちに、真理子さんは自然とタイプの男性を目で追い始めたという。

「5軒目に入ったダーツバーで、2人組の長身男性に目が留まりました。カジュアルなシャツにルーズフィットなパンツというファッションです。2人とも髪は染めず、アクセサリーをしていなかったのも好感が持てました」

 真理子さんはうっすら頬を染めて話し続けた。

「1人は切れ長の目が韓流俳優を思わせる正統派イケメンタイプで、もう1人は色白肌と大きな瞳が愛らしい美形アイドルタイプ。私がキュンとしながら彼らを見ていると、亮平さんが『あの子たちがいいの?』と聞いてきたんです。

 私が困ったようにうなずくと、亮平さんはさっそくフロントに向かい、彼らの隣のダーツ台を取ったんです。『彼らとの交渉は僕に任せて』と笑みを浮かべて」。