【対談連載】ミューシグナル 代表取締役 宮崎晃一郎(上)

●開発メモを書きためたノート



 宮崎さんの開発スタイルは、まずノートにメモを書き記すことから始まる。社会人になって以降、もう20年以上も前から続けている。とにかく丁寧に書き記すことを心掛けているという。まず、頭の中にできている地図を紙に落とし具現化。人に伝わるかたちにすることでアイディアを共有し、開発がスタートする。この蓄積が宮崎さんの血となり肉となっている。

心にく人生の匠たち

 「千人回峰」というタイトルは、比叡山の峰々を千日かけて駆け巡り、悟りを開く天台宗の荒行「千日回峰」から拝借したものです。千人の方々とお会いして、その哲学・行動の深淵に触れたいと願い、この連載を続けています。

 「人ありて我あり」は、私の座右の銘です。人は夢と希望がある限り、前に進むことができると考えています。中学生の頃から私を捕らえて放さないテーマ「人とはなんぞや」を掲げながら「千人回峰」に臨み、千通りの「人とはなんぞや」がみえたとき、「人ありて我あり」の「人」が私のなかでさらに昇華されるのではないか、と考えています。

奥田喜久男(週刊BCN 創刊編集長)

<1000分の第360回(上)>

※編注:文中に登場する企業名は敬称を省略しました。