いまメジャーリーグ(MLB)では大谷翔平の世界一を賭けた戦いに世界が熱狂し、とりわけ日本では国民的関心事となっている。
一方、国内では10月26日、セ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージで21日、リーグ王者の巨人をDeNAが倒し日本シリーズ進出を決めた。数々の珍記録が重なったことでケチがついたというわけではないが、SNSでしきりにとやかく言われている。
「対するパ・リーグ王者のソフトバンクはレギュラーシーズンの貯金が42。つまり圧倒的な強さで制した一方、DeNAの貯金は71勝69負2分の貯金わずか2。勝率は5割7厘で、これは1975年、阪急ブレーブスが日本一になった際のリーグでの前期・後期合わせての勝率(5割2分)以来の低勝率です。もちろんDeNAのレギュラーシーズンの順位は3位で、もともとは巨人、阪神、広島の三つ巴の戦いだったところに終盤で滑り込んだ形なので、レギュラーシーズンの意味を問うような声もSNSでは上がっています」(スポーツライター)
そうした声の中には「魏呉蜀で争ってたら晋が天下統一した三国志みたい」などという思わず感心してしまうような見方もあれば、中には巨人が負けたのは、9月25日に不動産登記を偽装して強制執行妨害目的財産損壊等容疑で逮捕(10月15日に処分保留で釈放)された元タレントの羽賀研二氏を持ち出し、「羽賀研二逮捕のジンクス」などというトンデモな指摘まで上がってしまう始末なのだ。
「確かにトンデモな指摘ではありますが、ジンクスとして成立してはいます。というのも、羽賀氏が未公開株の販売による詐欺容疑で一度目に逮捕された2007年は、巨人がCSファイナルステージで中日相手に3タコで敗退。強制執行妨害罪で二度目の逮捕となった19年は、巨人が日本シリーズでソフトバンク相手に4タコで1勝もできずに不名誉な敗退を喫した年。いずれも巨人は良いところまでいくものの、有終の美を飾れないということで一致しているからです」(同)
今回、巨人の敗退が決定したファイナルステージ最終戦では、中継をしていた日本テレビがDeNAの優勝が決まるや即、MLBの特番に切り替えたものだから、これでもSNS上は大騒ぎに。「史上最大の下剋上」がかかるとあって、様々な難癖もついてしまっているのだった。
(猫間滋)