ジョコビッチが前回優勝のパリ・マスターズ出場辞退!「来年また皆さんの前でプレーできることを願っています」<SMASH>

 男子テニス元世界1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア/現4位)が、10月28日に開幕する今シーズン最後のマスターズ大会「ロレックス・パリ・マスターズ」(フランス・パリ/室内ハードコート)の出場を辞退した。

 前回大会覇者でもあるジョコビッチは、インスタグラムのストーリーズに次のようなコメントを発表し、出場辞退を公表するとともにメッセージを伝えた。

「残念ながら、今年はパリ・マスターズに出場しません。私のプレーを期待していた皆さん、申し訳ありません。7回優勝していて素晴らしい思い出がたくさんありますし、来年また皆さんの前でプレーできることを願っています」

 37歳のジョコビッチは今シーズン、12大会に出場し、37勝9敗という成績を残している。国別対抗戦を除いた10大会のうちウインブルドンとパリ五輪、上海マスターズで決勝に進出。パリ五輪では決勝でカルロス・アルカラス(スペイン/同2位)を倒して金メダルを獲得すると同時に悲願だった生涯ゴールデンスラム(四大大会と五輪で優勝)を達成した。

 またツアー大会では、ジミー・コナーズ(109勝)とロジャー・フェデラー(103勝)につぐ通算100勝まであと1勝に迫っている。
  ただ、彼の輝かしいキャリアにおいて、今シーズンの成績は決して良い数字ではない。ツアー初優勝を挙げた2006年以降で獲得タイトルが1つに終わったシーズンはなく、勝利試合数が40を下回ったのもケガで長期離脱を強いられた2017年のみだ。もちろん、以前とは違って現在はグレードの高い大会に絞って出場しており単純に比較はできないが、自身も「結果の面では過去最悪のレベル」と今シーズンを振り返っている。

 現在レースランク6位のジョコビッチは、2連覇中のシーズン最終戦「ATPファイナルズ」(11月10日~17日/イタリア・トリノ)の出場権をまだ手に入れていない。すでにヤニック・シナー(イタリア)、アルカラス、アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)、ダニル・メドベージェフ(ロシア)が出場を決め、残り4枠に入れるか否かはライバルたちの動向次第。ジョコビッチはこのままシーズンを終える可能性もある。

 だが、上記の本人コメントにもあるように、来シーズン以降もプレーを続けるモチベーションは失っていない。まずはジョコビッチがツアー最終戦に出場するか否か、注目だ。

構成●スマッシュ編集部

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