世界初(?)、日韓フィリピンの多国籍ガールズグループのファンミーティングに参戦してきました

【父娘のコラボブログ:K-POPとその周辺のお話・15】今年の3月にデビューしたばかりのガールズグループ“UNIS”(ユニス)が、日本で初めてのファンミーティング「CURIOUS」を開催しました。このイベントは2024年9月23日に世田谷区民会館で昼夜の2回行われ、筆者も参戦しましたのでレポートします。

●多国籍ガールズグループUNISとは



 まずUNISを簡単にご紹介します。昨年末から今年初にかけて放送された、韓国のサバイバルオーディション番組「UNIVERSE TICKET」(通称ユニチケ)で選出されたメンバーで構成されています。日本では、UNIVERSE TICKETがABEMAで無料放送されていましたので、当時それなりに話題になりましたが、韓国本国ではそれほど視聴率が高くありませんでした。ですので、今年の3月末にデビューしたときにはそれほど注目が集まりませんでした。

 ほぼ同じ時期には、BTSを擁するK-POP最大手事務所のHYBEが開催したサバイバル番組「R U Next」(通称アユネク)で結成された“ILLIT”(アイリット)や、BLACKPINKを輩出した大手事務所のYGエンターテインメントの新人K-POPガールズグループ“BABYMONSTER”(ベイビーモンスター)の音盤デビューなどが重なってしまいました。そういった点では、タイミングが良くなかったともいえます。

 ただし、UNISのメンバーには他にはない際立った特徴がたくさんあります。8人のうち、韓国人が4人、日本人が2人、そしてフィリピン人が2人という、とても珍しいメンバー構成であることは多様性の時代にピッタリだと思います。なお、フィリピン人のメンバーが2人いるということもあり、すでにフィリピン本国では大人気になっているそうです。

 注目すべきメンバーには、小学生でありながらすでにトロット(日本で言うところの演歌のようなもの)歌手としての経験を持つ、天才的な歌の表現力を持つソウォン(現在は中学に進学)、また、番組の最終回を待たずに合格してしまうという、サバイバル番組らしからぬ展開に驚かされたエリシアなど、メンバー8人全員が個性豊かであることにも心を惹かれます。日本人メンバーであるナナは、ガールズグループ“PRIKIL”(プリキル)の現メンバーであり、UNISではセンターポジションであることにも注目されます。

 ちなみに、筆者はFNCエンターテインメントが主催する「2022 FNC KINGDOM」でPRIKILを生で見たことがあり、何かしら感慨深いものがあります。PRIKILは22年にデビューしましたが、その後の目立った活動がなく、現在、半ば休止状態でした。ナナが新しい活動の場を得ることができたのはとても嬉しいです。

 UNISは8月に「CURIOUS」で初のカムバックを果たしましたが、この新曲はデビュー曲と打って変わったロックベースの激しい曲調となっています。筆者の感想として、KISSの往年の名曲「LOVE GUN」を彷彿とさせるギターリフがとても格好良くて気に入っています。

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●日本初のファンミーティング



 9月23日のファンミーティングでは、サバイバル番組で披露された楽曲のパフォーマンスはもちろんのこと、ファンとの交流を深めるためのゲーム大会、お見送り会などのさまざまな企画が用意されました。「これぞファンミーティングの王道!」といったコンテンツとなって、大いに楽しむことができました。

 入場時にはトレーディングカードのセットがプレゼントされるなどのサプライズもありましたし、会場でCDを購入すると抽選でハイタッチ会、サイン会、写真撮影会も用意。ファンにとっては堪らないイベントとなりました。

 ファンミーティングでのパフォーマンスは、デビュー曲「SUPERWOMAN」で幕を開け、連続して新曲「CURIOUS」が披露されました。そして、あのJ.Y. Parkが手掛けた“I.O.I”(アイオーアイ)の名曲である「Very Very Very」のカバーも披露してくれました。

 また、日本のファンに向けて特別に用意してくれた倉木麻衣の「Love, Day After Tomorrow」と、乃紫 (noa)の「全方向美少女」のカバーステージで、客席の盛り上がりは最高潮に達しました。「Love, Day After Tomorrow」では、エリシアが偶然にも倉木麻衣と同じヘアスタイルをしており、往年の名曲が鮮明に蘇るという奇跡も起きました。エリシア本人もその事実を聞いて驚いていたことが印象に残りました。