アマプラで始まった実写版『龍が如く』を原作ファンが観た結果 → これって “『龍が如く』の如く” だよね? あるいは怒りで手が震える……

正直言って、観る前から悪い予感はしていた。セガの名作ゲーム「龍が如く」が実写ドラマ化されると聞き、原作ファンを自負する私(佐藤)は少なからず喜んだ。

Amazonプライムビデオ制作? いいね! ゲームの舞台になってる神室町を完全再現? いいねえ!! 配役もまあいいね、自分の思う配役とは違うけど、それは仕方ない。予告編動画公開、このあたりから雲行きが怪しくなってきた。悪い予感がする……。

で、2024年10月25日0時から配信が始まったので、すぐに観始めたところ。

……………え? コレなんて作品? 龍が如く? 龍が如くを真似ようとして作った『龍が如く」の如く』じゃないの? そう思わないと、私は……。

・人間ドラマだ

改めてカンタンにゲームについて紹介すると、この作品シリーズはセガの人気タイトルのひとつだ。2005年1作目がプレイステーション2で発売し、以来現在(最新作2024年発売の「龍が如く8」)までシリーズが続くアクションゲームだ。

一言でアクションゲームと説明したが、実際はさまざまな娯楽要素を含んでおり、この作品でしか表現できない世界観を形成している。ヤクザの物語ではあるものの、派手にドンパチするだけではなく、登場キャラの人間模様が交錯していくところも魅力だ。

私は単純にゲームとして支持しているだけではなく、人間ドラマとして作品を楽しんでいる。きっとファンなら、脳裏に刻まれた名シーンがあるはず。

私もあるぞ! 7外伝のあのシーンとか、8のあのシーンとか……。思い出すだけで余裕で号泣できる。それくらい、心に訴えてくる作品。それが龍が如くだ。

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・桐生一馬の生きざま

とくにシリーズ1~6までの主人公、桐生一馬さんが最高なんですよ。極道という生き方を選んだがゆえに、彼が背負う運命は過酷なものだ。それでも困難に立ち向かっていく姿に胸が熱くなる。熱くならざるを得ない!

架空の存在、ゲームの登場人物ではあるけど尊敬できる男。それが桐生さん。ちょっと憧れるもの。シリーズ1~6は、そんな彼の生き様を描いた作品(1~6)。7から登場した新主人公、春日一番も好きだ。桐生さんとは対局のキャラながらも、真っすぐでバカ正直な性格に惹かれるものがある。

そんな魅力的なキャラたちが織りなす人間ドラマこそが、龍が如くの骨頂だ。ただのアクションゲームではないことを強く訴えたい。