角田裕毅のレッドブルRB20ドライブを、ホーナー代表も認める「それはホンダと話し合ってきた。かなり前から合意されていたんだ」

 RBの角田裕毅が、今シーズン終了直後にアブダビで行なわれるF1のポストシーズンテストで、レッドブルの最新マシンRB20をドライブすることを、同チームのクリスチャン・ホーナー代表が認めた。

 角田は現在F1で4シーズン目を戦っているものの、レッドブルの最新マシンをドライブした経験はなし。デモ走行でも、グッドウッドと台湾でのイベントでレッドブルの旧マシンを走らせたのみだった。

 しかしようやくその時が近づきつつあるようだ。HRC(ホンダ・レーシング)の渡辺康治社長は、先日motorsport.com日本版のインタビューに対し、角田をレッドブルのマシンに乗せるよう「強いリクエストを出している」と明かした。

 レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーであるヘルムート・マルコも、これについて「計画がある」と示唆したが、今回ホーナー代表も正式に角田をシーズン終了直後のアブダビテストで、レッドブルのマシンで走らせる予定であることを正式に認めた。

「ユウキはジュニアチームのメンバーであり、それはホンダと話し合ってきたことだ」

 そうホーナー代表は説明した。

「シーズン終了後のタイヤテストで、彼がレッドブルのマシンを走らせることになる。これはかなり前から合意されていたことだ」

「彼を走らせ、レッドブル・レーシングのエンジニアと仕事をする機会を与え、そしてレッドブル・レーシングのマシンで彼がどんなパフォーマンスを発揮するのかを見るのは、とても良いことだ」

 レッドブルは、なかなか調子が上がらないセルジオ・ペレスとの契約を早期に終了させ、RBに所属する角田かリアム・ローソンをその後任に据えるのではないかと言われている。しかしローソンはすでにピレリのタイヤテストでレッドブルRB20に乗っているため、後任候補としては一歩リードしているのではないかとも言われてきた。

 来季のドライバーラインアップは、シーズン終了後に決定を下すつもりなのかと尋ねられたホーナー代表は、ペレスとは来季の契約もすでに結んでいると断言した。しかしながら、レッドブルとRBが最高のラインアップを確保できるよう、RBの首脳陣と話し合いを行なっているとも付け加えた。

「チェコ(ペレスの愛称)は来季も契約を結んでいるから、現時点では彼が2025年の我々のドライバーだ」

 そうホーナー代表は言う。

「もちろんRBにはまだ空席がある。しかしあのチームにいるのはすべてレッドブル・レーシングのドライバーであり、貸し出している状態なんだ」

「我々にはローレン(メキーズ/RBのチーム代表)やピーター(バイエル/RBのCEO)らを話し合い、あらゆる選択肢を検討するだけの時間ある」