プロ野球ドラフト会議が10月24日、都内のホテルで開催され、12球団合わせ支配下69人、育成54人の計123人が指名を受けた。
注目度の高かった明治大の宗山塁遊撃手は5球団競合の末に楽天が、関西大の金丸夢斗投手は4球団が競合し中日が交渉権を獲得した。
そんな中、もう1人の注目選手である慶應大の清原正吾内野手は指名漏れ。育成でも声がかからず、西武・巨人などで通算525本塁打を放った父・和博氏との親子2代のプロの夢はお預けとなった。
「横浜市の慶大には報道陣60人が詰めかけましたが、育成指名が終了した午後8時半過ぎに堀井哲也監督だけが登場。清原は姿を現しませんでした。支配下は難しくても、育成なら指名する球団があるのではと期待されていただけに、会場には何とも言えない重苦しい空気が流れましたね」（テレビ局関係者）
堀井監督は「多くの皆様に注目していただき、本人も含め、我々も励みになりました」と口を開くと、今後については「まだシーズン中ということもあり、まずはリーグ戦に集中したい、先のことは何も決まっていないと申しております」と、清原の言葉を代弁した。
注目度の高い選手なだけに、ファンからは「社会人に進んで鍛えて、2年後にまた挑戦してほしい」という声も多く聞こえるが、はたして清原はどのような道に進むのか。
「清原は東京六大学の秋季リーグ戦では11試合に出場して打率2割ちょうど、2本塁打、4打点と、春季には打てなかったホームランは記録してはいるものの、胸を張れる成績ではない。打率3割1分8厘と慶大では最も打率が高い水鳥遥貴でも指名漏れしている現状を考えれば、清原が指名されなかったことは仕方がないところ。それでも清原が今後もプロ入りを目標に野球を続けるのなら、選択肢は少なくない。社会人で野球を続け、2年後のドラフトに期待するというのが第1の選択肢。今年からNPBの2軍に参入したオイシックスやくふうハヤテに入団して来年のチャンスを待つという道が第2。すでに、くふうハヤテは清原の獲得を希望しています。そして第3の選択肢が、MLB入りを目指して米マイナーリーグや米独立リーグ、あるいは韓国や台湾のプロ入りを目指すという道も考えられるのでは」（野球ライター）
いずれにせよ、清原にとっては険しい道のりになりそうだ。前出・テレビ局関係者は、「野球以外でも成功の道はありそう」として、こう言う。
「何と言っても慶大卒という学歴があるしネームバリューもある。一般企業で欲しいという会社は山ほどあるでしょう。例えばテレビ局に就職し、学生時代の経験を活かしてスポーツキャスターになる手もありそうです」
清原Jrの決断やいかに。
（石見剣）
