9月29日、川口市の交差点で乗用車が一方通行を逆走して別の車に衝突し、川口市の会社役男性員が死亡する事故があった。

 市内に住む中国籍で無職の18歳のドライバーは飲酒後に友人2人が乗る乗用車を運転し、一方通行道路を時速100キロ超で逆走し一時停止の標識を無視して市道交差点に進入。会社役員が運転する乗用車と衝突し、男性を死亡させて川口署に現行犯逮捕され、危険運転致死と酒気帯び運転の疑いで同地検に送致されていた。

 ところが10月18日、さいたま地検は危険運転致死より刑の軽い過失運転致死罪などで家庭裁判所に送ったことを明らかに。捜査を尽くしたものの検知されたアルコールが比較的少なかったことなどから、危険運転致死罪の構成要件に該当しなかったとしている。

「事故当初、ニュース番組などで、防犯カメラによる衝突の瞬間の映像が流され、SNS上では『酷すぎる』『死刑レベルだろ』と運転手の無謀さを非難する声であふれました。しかし今回、危険運転を適用しなかったため、『何故これが危険運転致死にならないのか』『遺族はやりきれないだろうね』『中国に忖度したとしか考えられない』など疑問の声が集まりました」(WEBメディア記者)

 近年、外国人運転手による交通事故が報じられることは珍しくないが、この事故に前後してSNS上で話題になったのは、「中国人は日本で使える国際免許を取得できないのでは?」という疑問だ。

「日本で認められている国際免許ジュネーブ条約様式のものだけで、ジュネーブ条約締結国ではない中国本土出身者は日本では運転できないはずだというのです」とは、前出・記者。

「ところが、ジュネーブ条約締結国以外の国の人でも、運転免許試験場に行って技能+筆記試験に合格すれば、本国で取った外国免許を日本のものに切り替えることが可能。なんなら日本に住んでいなくても、観光ビザで入国して、滞在先のホテルに一時帰国(滞在)証明書を出してもらい、それを免許センターに持っていけば通用します。しかも、その筆記試験というのが10問のみで7問正解すれば合格、というもの。日本人向けのように引っ掛け問題もなく、技能試験ともに難しくはないとか。また、日本の免許を取得してしまえば多くの国で通用する国際免許も取得できるので、それを目的に日本の免許を取得しようとする中国人も増えているといいます」(前出・記者)

 外国人による交通事故が増加の一途だが、免許発行のステップも見直す時期にきているのかもしれない。

鈴木十朗

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