マクラーレンF1代表、メキシコシティGP予選ポールポジション逃し「取りこぼしがあった」しかし3番手ノリスは限界到達を示唆

 マクラーレンはF1メキシコシティGPの予選で、オスカー・ピアストリがトラックリミット違反によるタイム抹消もありQ1敗退を喫し、もう一方のランド・ノリスも3番手止まりという結果に終わった。

 チーム代表を務めるアンドレア・ステラは予選でポールポジションを獲得することも可能だったと考えており、チームはパフォーマンスを最大限に発揮することができなかったと振り返った。

 しかしQ1、Q2ともにトップ通過を果たしていたノリスは、マシンのポテンシャルが限界に達していたことを示唆した。

 ノリスはQ3序盤のタイム計測でライバルから少し離され5番手に。終盤にかけて3番手までタイムを改善したが、ポールポジションを獲得したフェラーリのカルロス・サインツJr.や2番手となったレッドブルのマックス・フェルスタッペンには届かなかった。

 ステラ代表はSky Sports F1のインタビューに対して、予選でのパフォーマンスで“取りこぼし”があったと感じており、FP3をトップで終えたピアストリのQ1でのミスを指摘した。

「予選セッションのマシンは全体的に競争力があり、ポールポジションを獲得できる状態だったと思う。最後のセッションでカルロスがかなりハードルを上げたけどね」とステラ代表は語った。

「自然な流れでいけば、ランドがポールポジションを取れたかもしれない。しかしQ3での2ラップはあまり良くなかったと言わざるを得ない。素晴らしいラップではなかったのだ」

「最初のラップはいくつかミスがあり、タイヤがオーバーヒートして、ランドの思い通りには機能しなかった」

「2回目のラップはあまりクリーンではなかった。しかしフロントロウか2列目につけるのに十分なパフォーマンスを確認することが重要だった」

「マシンが良いパフォーマンスを発揮してくれたことは励みになったが、同時に実行力という点ではパフォーマンスを多少取りこぼしてしまった。特にQ1ではオスカーがタイム抹消となり、彼はチャンスを逃した」

 一方でノリスはステラ代表の評価に同意せず、次のように説明した。

「僕は限界に達していた。これ以上速く走ることはできなかったと思う。というより、他のドライバーが最大限活かしきれていなかったんだと思う。僕はほぼ全てのコーナーでロックしそうになったり、ミスを犯しそうになったりしていた。Q3の1周ではそうなったしね」

「でも確実に、マシンに0.3秒も余力が残っていたわけじゃない。彼らがただ速かったというだけだよ」

「僕はQ1とQ2で既にマシンの全てを出し切っていて、僕らが勝っているように見えたと思う。でも正直なところ、僕らは打倒フェラーリだったし、今回はカルロスがトップだ。決勝で彼らを打ち負かすのは厳しいだろうね」

 その後Sky Sports F1のインタビューに応じたノリスは、Q3アタック2回目では抑え気味のドライビングが必要だったと説明した。

 そしてノリスは、決勝でフェラーリ勢を打ち負かす上での最大のチャンスは、ターン1の進入にあると語った。

「最後の2周は、マシンからより多くの力を引き出すのに苦労した。Q3ではトライしたけど、最初は明らかに上手くいかなかった。だから2回目のランではより限界を下回る形で走る必要があった」

「僕は満足だよ。週末を通して僕らにはフェラーリ並みのペースがなかった。マックスを上回ることはできたかもしれないけど、彼が良いラップを刻んだ。僕のラップは、求めていたレベルほどクリーンじゃなかった。良いラップを取りたかったんだけどね」

「1周目のターン1が(レースで勝つ)最大のチャンスになると思う。でもフェラーリは現時点で上手くいっている」