岩井姉妹のクラブセッティングを解説!「UTはゼロ」専門家がコメント

今シーズン好成績をあげる女子プロのクラブセッティングをカノマタが解説!

アマチュアが参考にすべきポイントは?

アイアン重視タイプ 「5Iを入れる」のお手本岩井姉妹はUTゼロ! FW1本の選手も増えた

ウッド系が少ない選手も見られました。FWを1本にしたり、UTを使わないセッティングもツアーで活躍しています。

UTを使わない選手の代表格が岩井姉妹です。ふたりとも飛び系アイアン「EZONE GT」の6番アイアンをUTの代わりとして使っています。そのためセッティングの番手だけで見ると6番アイアンが2本入っていますが、「EZONE GT」の6番はロフト22度という超ストロングロフト設計です。

FWを3Wのみにしている河本結選手、桑木志帆選手などは、5Wの代わりにロフト19度の3UTを入れています。アイアンは5番からです。アマチュアでも「5番アイアンを使いたい!」という人は3UTを入れたり、上田桃子選手のように5番アイアンだけ別モデルにするコンボセットもオススメです。

1Wはフックフェース 3Wは飛距離重視の14.5度

3Wはロフト14.5度の「3W D」を使用。ドライバーは調整機能を使ってフックフェース(Hポジション)にしている

岩井明愛
●いわい・あきえ/2002年生まれ、埼玉県出身。161cm。23、24年と2年連続でツアー3勝をマーク。Honda所属。

ウエッジ以外はすべでカーボンシャフト

セッティングは姉・明愛とほぼ同じだが、シャフトはドライバーからアイアンまでヨネックスの純正カーボンでそろえている

岩井千怜
●いわい・ちさと/2002年生まれ、埼玉県出身。162cm。プロ1年目で2週連続優勝を飾り、ツアー通算6勝。Honda所属。

3WをハイロフトにしてUTは3番と5番に

3Wは16.5度のハイロフトタイプ。UTは3番と5番の2本。3UTは16年モデルを使い続けている

河本 結
●かわもと・ゆい/1998年生まれ、愛媛県出身。163cm。19年の初優勝以来、今季5年ぶりに復活優勝。RICOH所属。

ロフト角9度の「LS」アイアンは8年間使用

ドライバーはロフト9度のロースピンタイプ。FWは1本、UTを2本にして、アイアンは16年モデルの名器を8年間使用

桑木志帆
●くわき・しほ/2003年生まれ、岡山県出身。163cm。プロ3年目の今季は2勝をマーク。大和ハウス工業所属。

1Wは新作の「GT2」を投入

契約フリーの天本は、ドライバーはタイトリストの新作「GT2」。FWからUTとウエッジはキャロウェイで統一

天本ハルカ
●あまもと・はるか/1998年生まれ、福岡県出身。162cm。パナソニックオープンで、ツアー初優勝。明治安田所属。

3Wは10年以上も「X-HOT」「DCB」も21年モデル

なかなかクラブを替えない上田。3Wは10年以上「X-HOT」を使い続けている。5番アイアンだけ「DCB」にしたのは21年から

上田桃子
●うえだ・ももこ/1986年生まれ、熊本県出身。161cm。シード権を保持し続けるベテラン選手。ツアー通算18勝。ZOZO所属。

いかがでしたか? クラブセッティングの参考にしてみてくださいね。

解説=鹿又芳典
●かのまた・よしのり/多くのゴルフメディアで活躍する人気クラブコーディネーター。現役ツアープロのクラブ調整やサポートだけでなく、ジュニアゴルファーの育成にも注力している。

構成=野中真一 写真=竹田誉之、田中宏幸 
撮影トーナメント=ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン
※選手のセッティングは練習ラウンド時のもの。試合中は計14本になります。選手の成績などは10月11日現在