今や4000億円以上の巨大マーケットとなっているミネラルウォーター市場。輸入品を含めると国内で約1000種類の商品が流通しており、さらに家庭用のウォーターサーバーの販売も右肩上がりだ。
だが、日本はアイスランドやノルウェー、オーストリアなどと並ぶ、水道水が飲める数少ない国のひとつ。しかも、地域によってはミネラルウォーターにも負けない美味しい水が蛇口から出てくる。
今年2月にパナソニックが発表した「水道水に関する全国調査」によると、「住んでいる地域の水道水が美味しいと感じるランキング」で1位だったのは鳥取。2位に富山、3位に新潟と山梨が同率で並んでいる。
また、「住んでいる地域の水道水がキレイだと感じるランキング」は、1位が山形、2位富山、3位石川となっている。
「日本海側は冬場に雪が積もるため、長い年月を経て雪解け水が河川に流れ、また地下水としても湧き出ることから名水の地域が多い。また、山梨も富士山や南アルプスの雪解け水が美味しいと評判です」(生活情報ジャーナリスト)
水道水自慢の地域はほかにもある。
「熊本市の水道水は阿蘇山系の地下水で賄っていますし、東京都昭島市の水道水源は東京の区市町村で唯一の深層地下水。政令指定都市では木曽川を水源とする名古屋市もカルキ臭がなく、まろやかで口当たりの良い水道水として知られています」(同)
人によっては飲み水だけでなく料理にもミネラルウォーターを使っている人がいるが、月々の費用はバカにならない。移住や転居を考えている人は、水道水の美味しさを条件の1つに入れてみてもいいかもしれない。