10月26日(日本時間27日)に行われたワールドシリーズ第2戦で、7回の盗塁時に負傷交代したドジャース大谷翔平。塁上でうずくまる大谷本人の「肩っすね」という言葉に続き、「外れた?」の問いかけに「多分…」と反応する生々しい音声も放映された。試合後、ロバーツ監督は「(左肩の)亜脱臼だ」と説明。翌日には28日の試合には出場できる見通しを明かしている。
 
「盗塁の際のスローVTRを見ると、相手のタッチをかいくぐる際に左腕に全体重が乗っかったように見えます。亜脱臼は関節が部分的にズレてしまった状態ですが、完全にはずれる脱臼と同様、かなりの激痛が襲います」(夕刊紙記者)

 亜脱臼しながらもプレーした選手は過去にも多く、現在はカブス所属の鈴木誠也は広島時代、2016年8月24日(対巨人戦)でファウルグラウンドへの飛球を飛び込んで捕球した際に亜脱臼となった。しかし、その後の試合も“ポジションを奪われたくない”と直訴して優勝決定戦まで出場を続けている。

「ただ、脱臼はクセになってしまう場合が多い。相撲では大横綱の故・千代の富士もやはり脱臼癖のある力士で、それを克服するために凄まじいトレーニングにより筋骨隆々の体を作り上げている。通常、亜脱臼でも1週間は安静が必要とされ、中1日での出場となればかなりの強行と言える。大谷の場合、左打者で左肩への負担は少ないと思われますが、何らかの拍子でまた外れた、なんてことにならなければいいのですが」(前出・夕刊紙記者)

 世界一への強い思いがあるだけに、誰が何と言おうとも出場しようとはするだろうが、少々心配だ。

小田龍司

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