正しい医学知識がよくわかる あなたを病気から守る10のルール
津川 友介
2024年10月18日発売682円(税込)256ページISBN: 978-4-08-744707-1
為末大さん(元陸上選手)
健康の〈型〉がここにある。
健康知識を手に入れることは、最も効率が良い投資なのだ。
宋美玄さん(産婦人科医)
この一冊には、健康に関するあらゆることが高いエビデンスレベルのもと網羅されています。
高価なサプリやダイエット法に「なんとなく良さそうだから」と飛びつく前に読んでほしい。
人生を楽しみながら健康になれる〈最短ルート〉を示してくれる本。
市原真(病理医ヤンデル)さん(医師)
「行動選択の拠り所」になる医学に気軽にアクセスできる。
私はもう一冊買って親に送る。
少し意識を変えるだけで、重い病気になるリスクを劇的に下げられる――!
最新研究から明らかになった、健康に生きるための黄金のルール。
医師で世界的な研究者である著者が、質の高い論文175本を選び抜き、
がんや脳卒中、糖尿病、アレルギーになるリスクを劇的に下げるメソッドをまとめました。
「7時間以上寝る」心筋梗塞のリスク20%減、
「白米を1日1杯以下にする」糖尿病のリスク24%減など、
具体的な方法を食事・睡眠・運動・入浴といったカテゴリー別に網羅。
確かな科学的根拠(エビデンス)を1冊の本にぎゅっとまとめました。
病気になってしまうその前に知っておきたい、今日から実行できる「最強」の健康習慣。
【本書で明かされる驚きの事実】
●牛肉や豚肉はガンのリスクを上げる
●1日1杯のお酒は脳卒中のリスクを下げる
●太る野菜・果物もある
●糖質制限ダイエットは死亡率を高める上、リバウンドしやすい
●サプリメントはほとんど気休め
●睡眠時間を1.5時間単位にすると良いというのは都市伝説
●サウナは心臓疾患による突然死のリスクを下げる
●ストレスとがんは関係ない
●加熱式タバコにも多くの有害物質が含まれている
●受動喫煙で毎年赤ちゃんも含めた1万5000人が亡くなっている
●子どものアトピーは保湿によって予防できる
●花粉症を根治できる治療法がある
●かぜに抗生物質は無意味
●がんを予防するワクチンがある
etc.…
人生100年時代、病気にならずに健康に生きたい人必読の一冊。
(装画・ヤギワタル)
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脚注
*1 Daghlas I et al. Sleep Duration and Myocardial Infarction. J Am Coll Cardiol. 2019;74(10):1304-1314.
*2 Domínguez F et al. Association of Sleep Duration and Quality With Subclinical Atherosclerosis. J Am Coll Cardiol. 2019;73(2):134-144.
*3 Genuardi MV et al. Association of Short Sleep Duration and Atrial Fibrillation. Chest. 2019;156(3):544-552.
*4 Besedovsky L et al. Sleep and immune function. Pflügers Arch. 2012;463(1):121-137.
*5 Kurina LM et al. Sleep duration and all-cause mortality: a critical review of measurement and associations. Ann
Epidemiol. 2013;23(6):361-370.
*6 Patel SR & Hu FB. Short Sleep Duration and Weight Gain: A Systematic Review. Obesity(Silver Spring). 2008;16(3):643-653.
*7 Cappuccio FP et al. Meta-Analysis of Short Sleep Duration and Obesity in Children and Adults. Sleep. 2008;31(5):619-626.
*8 Spiegel K et al. Brief Communication: Sleep Curtailment in Healthy Young Men Is Associated with Decreased Leptin
Levels, Elevated Ghrelin Levels, and Increased Hunger and Appetite. Ann Intern Med. 2004;141(11):846-850.
*9 Greer SM et al. The impact of sleep deprivation on food desire in the human brain. Nat Commun. 2013;4:2259.
*10 Van Dongen HPA et al. The Cumulative Cost of Additional Wakefulness: Dose-Response Effects on Neurobehavioral Functions and Sleep Physiology From Chronic Sleep Restriction and Total Sleep Deprivation. Sleep. 2003;26(2):117-126.
*11 Hafner M et al. Why Sleep Matters — The Economic Costs of Insufficient Sleep: A Cross-Country Comparative Analysis.Rand Health Q. 2017;6(4):11.
*12[https://www.sleepfoundation.org/how-sleep-works/how-much-sleep-do-we-really-need]を参照。
*13 Dunster GP et al. Sleepmore in Seattle: Later school start times are associated with more sleep and better performance in high school students. Sci Adv. 2018;4(12):eaau6200.
*14 [https://www.economist.com/1843/2018/03/01/which-countries-get-the-most-sleep]を参照。
後注1 くじ引きやコインを投げたその結果によって、介入(薬を飲むなど)を受けるグループと受けないグループの2つに割り付ける手法のことを、ランダム化比較試験(Randomized Controlled Trial;RCT)と呼ぶ(COLUMN5「エビデンスについて」で詳説)。この研究では、遺伝的な違いによって生まれながらにして睡眠時間が短い人と長い人がいることを利用することで、RCTのような状況を作り出す研究手法(「メンデルのランダム化解析」と呼ばれる)が用いられており、よって結果の信頼性は高いと考えられる。
後注2 くじ引きやコインを投げたその結果によって、介入(薬を飲むなど)を受けるグループと受けないグループの2つに割り付けるRCT。RCTでは2つのグループの唯一の違いは介入を受けたかどうかであるため、介入の因果効果を正しく評価できる。一方で、このような実験を行わずに、集団を外から観察して、その中で介入を受けていたグループと、受けていなかったグループを比較する研究手法があり、それは「観察研究」と呼ばれる。この場合、2つのグループは色々な点で異なるため、本当に介入の影響を見ているのか、その他の要因の影響を見ているだけなのか見分けることが難しい。年齢や性別などデータに含まれる要因に関しては、統計的な手法を用いることで影響を取り除いて比較することができるのだが、「健康意識」などデータに含まれない要因の影響は統計的に取り除くことができないため、観察研究から得られた結果は、RCTから得られた結果よりも信頼性が低いとされている。