錦織圭、スロバキア・オープン8強入り!地元クレインを1時間59分に及ぶフルセットで破る<SMASH>

 男子テニスの下部大会「スロバキア・オープン2024」(10月28日~11月3日/スロバキア・ブラチスラバ/室内ハードコート/ATPチャレンジャー125)は大会4日目の現地31日にシングルス2回戦が行なわれ、度重なるケガからの完全復活を目指す元世界ランク4位の錦織圭(現140位)が登場。地元勢のルーカス・クレイン(スロバキア/同146位)を6-3、6-7 (3)、6-1で下し、ベスト8進出を決めた。

 現地29日の初戦では元世界31位のマートン・フチョビッチ(ハンガリー/現88位)をフルセットで下して約1カ月ぶりの勝利を挙げた34歳の錦織。そしてこの日の2回戦ではチャレンジャー3勝を挙げている26歳のクレインとの初対決を迎えた。

 錦織はセカンドサービスで73%のポイント獲得率をマークするなど主導権を握り、第6ゲームでは正確なリターンで相手のミスを誘ってこの日初のブレークに成功。サービング・フォー・ザ・セットとなった第9ゲームでは40-0からデュースに持ち込まれるも何とかキープし、第1セットを先取した。

 第2セットは一転してシーソーゲームとなる。錦織は第6ゲームで2本のブレークポイントを凌ぐなど粘りを見せるが、クレインもプレーの質が上がり、リターンゲームではブレークチャンスを作れず。互いに譲らないまま突入したタイブレークではアグレッシブに攻めてくるクレインにミスを誘われ、1セットオールとされる。
  それでも勝負のファイナルセット、錦織はしっかりと気持ちを切り替え、第2ゲームで先にブレークを獲得。次第に淡泊なミスが増えていくクレインに対して錦織は集中力を落とさず、第6ゲームでも相手のサービスを破って5-1とリードを広げる。サービング・フォー・ザ・マッチとなった直後のゲームでは2本のブレークポイントをセーブし、1時間59分の熱戦をものにした。

 大会公式Youtubeに公開された試合後のインタビューで錦織は対戦相手を称賛しつつ、次のように喜びを語った。

「彼(クレイン)のプレーはとても良かった。お互いにチャンスがあった。彼はサービスが安定していたと思う。一方で僕はファイナルセットでワンチャンスをものにして以降、より快適にプレーできたし、最終的には良かったと思う」

 準々決勝では世界196位のコンスタン・レスティエンヌ(フランス)と対戦する錦織。ぜひともこの勢いのまま優勝を目指して突っ走ってほしい。

文●中村光佑

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