【MotoGP】バニャイヤ、痛恨スプリントノーポイント「路面のバンプに当たって転んでしまった」決勝はマルケス&バスティアニーニの介入も期待|マレーシアGP

 MotoGPマレーシアGPのスプリントレースでは、フランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)が転倒してしまった。彼はこの転倒が路面のバンプによるものだと示唆している。

 バニャイヤはマレーシアGP予選ではライバルに差をつける速さでポールポジションを獲得。スプリントには勢いをつけて臨んでいた。

 しかしスタートからターン1でライバルのホルヘ・マルティン(プラマック)に追い抜かれてしまうと、その後3周目にはターン9で痛恨の転倒を喫し、レースをリタイア。ノーポイントという最も避けたい展開となってしまった。

 レース後、バニャイヤは転倒について、ターン9の路面のバンプによるものだと説明した。

「ただ転倒してしまった。こういうことは、今シーズンにこれまでも起きてきたことだ」と、バニャイヤは言う。

「僕は自分に対して『リスクを冒さないように、少し早くブレーキをかけよう』と言い聞かせていたんだけど、転んでしまった。こういう事が起きるのは初めてじゃないよ」

「コーナーには少しだけ遅く進入したけど、エイペックスでバンプに当たってしまって、それでフロントを失ってしまったんだ」

「バンプは新しいものではないと思う。今週末も何度も走っているし、過去にも当たったけど、一度も転倒はしなかった。でも、何にでも初めてということはある。最悪のタイミングだったけどね! でも、正直に言ってこれは起こり得ることなんだ」

 なおバニャイヤはスプリントレースでは自らが限界を越えているとは感じていなかったと語っている。



「マルティンが周回を重ねたタイヤで苦戦しているのは分かっていたから、僕は待っていたんだ。スタートでは彼がより良い加速をしていたけど、ペースはそこまで速くなかったから、何周か後にチャンスが有ると思っていた」

「1周目にもトライしたけど、ターン9で少しアグレッシブ過ぎてフロントエンドがかなり動いてしまっていた。クラッシュはしなかったけどね。その次にもっと落ち着いて行こうと思ったんだけど、こういう終わり方になった」

「こういったことは起きる可能性があるけれど、僕はホルヘと戦うために負っているリスクは、限界を越えていないと確信があった。自信はあったんだ。でも、転倒してしまった」

 バニャイヤは今シーズン、決勝レースでは9勝をマークしながらも、マルティンにタイトル争いでは先行を許している。それはノーポイントなどが多いことが要因となっているが、スプリントでマルティンが強いことも関係している。

 スプリントレースのポイントシステムに思うところがあるのかと尋ねられたバニャイヤだったが、彼はこう答えた。

「まあ、そういうものだからね。話しても意味はないよ」

「いずれにしても、僕らの差はスプリントでの僕の転倒や不運によるものが大きいというのは明らかだ。僕からしてみれば残念だよ。間違いなく大きな影響を与えている」

 マレーシアGPスプリントレース終了時点で、マルティンは29ポイントをリード。状況次第ではマレーシアGP決勝で彼のチャンピオンが決まる可能性がある。

 バニャイヤは決勝に向けては全力で挑むだけだと語っているが、マルク・マルケス(グレシーニ)やチームメイトのエネア・バスティアニーニがマルティンとの間に入ってくれることも期待しているようだ。

「いつも通りに全力を尽くすよ」とバニャイヤ。

「そしてエネアとマルクが改善して僕らに接近して戦いに加わってくることを期待してる。というのも、今最悪な状況なのはホルヘが2位フィニッシュすることだ。僕らにはライバルがいないからね。もっと多くのライダーが関わってくるレースが必要だ」

「そして僕は、いいスタートを切って、前に出てプッシュしていかないといけない」