F1サンパウロGPの予選は降雨の影響により延期となった。この判断についてF1のステファノ・ドメニカリCEOがインタビューに応じている際に、メルセデスのルイス・ハミルトンは、より良いウエットタイヤとタイヤウォーマーがあれば走行ができていたかもしれないと茶化した。
予選は現地土曜日の15時00分から開始される予定だったものの、セッション前からインテルラゴス・サーキットを襲った嵐によってディレイ。日没が18時21分と差し迫る中、1時間45分後に延期が宣言された。
その発表の後、ドメニカリCEOはF1 TVのインタビューに応じ、土曜日に予選を行なわないという決定について説明していた。
するとハミルトンがカットイン。ドメニカリCEOに対してこう冗談を放った。
「僕は出たいんだ! もっといいウエットタイヤとタイヤウォーマーを用意してくれれば、僕らはこの中でも走れるよ。あなたを困った状況に立たせることになるけどね!」
ブラジル名誉市民でもあるハミルトンは、ドメニカリCEOとハグを交わして去っていったものの、チケット完売のインテルラゴスのファンの前で予選を走れなかったことに肩を落としていたのは明らかだった。予選の後には、今年で没後30年となるアイルトン・セナの1990年チャンピオンマシンであるマクラーレンMP4/5B・ホンダを走らせる予定でもあった。
なおドメニカリCEOによると、日曜日の午前中に予選を行ない、午後に決勝レースを行なうというのがF1の意向だと語った。
「知っての通り、天候をコントロールすることはできない。残念なことだが、単純に走行するには安全なコンディションではない」とドメニカリCEOは語った。
「光(日没)の問題もあって、すぐにコース上は暗くなる。残念ながら、我々が対応しなければならない状況はそういう感じだ」
決勝日の午前中に開催が予定されているのか? と訊かれたドメニカリCEOはこう答えた。
「それが計画だ。FIAは今、クオリティを維持しつつ、計画を実行に移し、素晴らしいイベントとなる1日のスケジュールを完成させるために、どのようなタイミングが適切かを最終チェックしている」
「もちろん、許容可能なコンディションで、全てを最大限に発揮できるようにする必要がある」
「我々はファンに感謝しなければならないが、このコンディションで走るのは不可能だと理解してもらえると思う」
ただ、その決勝日にも雨の予報が出ており、天候の回復を待つことでさらにセッションがディレイとなる可能性もある。