「武骨おしゃれな究極タフカー」壊れない、かっこいい、ちとデカい“トヨタ ランドクルーザー250”を自動車ジャーナリストが徹底解説『小沢コージの遊べるクルマ』の画像一覧
MonoMax本誌にて好評連載中の「小沢コージの遊べるクルマ」では、自動車ジャーナリストの小沢コージさんが、ただの移動手段として使うだけではもったいない、遊びたくなる魅力を秘めたおすすめの1台を紹介しています。
今回は、「コイツ欲しくならなきゃオトコじゃない! これぞ男子一生のクルマだ」と小沢さんが紹介するトヨタ ランドクルーザー250を取り上げます。
圧倒的な本物感が圧倒的にかっこいい!
男の子が欲しくなるアイテムとしてかっこいい良品もあるが“究極の道具”的存在もある。いわば時計のG-SHOCKやアーミーナイフのようなもので、デザインは決して凝りすぎず、シンプルで究極の機能美を備えたもの。そのクルマ版が国産本格クロスカントリー4WDの代名詞、トヨタ ランドクルーザーだ。
最初は、1950年代に名車クラウンより早くBJ・FJ型が生まれ自衛隊に納入された。それが徐々に民生用に展開されて、今年国内発売の最新版がこの250系なのだ。現在は80年代から作られている古典の70系、2021年に生まれたフラッグシップ300系とともに見事に三本柱となっている。
一見サイズ感や直4エンジンを搭載することから、既存ランクル プラドの後継にも見えるがコンセプトは異なる。乗用SUVを意識したプラドに対して、250の開発コンセプトは「ランクルとしての原点回帰」。よって骨格からデザインまで道具感や悪路走破性第一の作り込みがなされているのだ。
ボディ骨格はイマドキ珍しいラダーフレームで、しかも300と同じ新世代GA-Fプラットフォームを採用。軽さと剛性アップの両方を図った。アッパーボディは完全新作で全長4.9ⅿ強×全幅2m弱に拡大。正直国内ではデカめだがサイドミラーを小型化し、ミラートゥミラー幅は既存プラドより狭い。なにより直線基調のデザインがかっこいい。
インテリアは300ほどの高級マテリアルは使われていないがソフトパッドが多用され、イマドキの12.3インチデジタルメーターやディスプレイが選べて、クラウン並みの先進安全機能も標準装備。エンジンは、プラドから進化した2.8Lディーゼルターボをメインに8速ATを備えたモデルの他、500万円台で買えるお買得な2.7Lガソリン車も選べる。
走破性は文句なしで、トルセンLSDを使ったフルタイム四駆にフロントサスは独立でスタビライザー外しも可能。リアサスは完全リジッド。これで街中の乗り心地もいいんだから文句ナシよ。
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ラダーフレームにリアリジッドサストルセンLSDが実はフツーじゃない
確かに直線だらけのカクカクボディはイマドキSUVとは全然違うし、大径タイヤもド迫力。だが250の本当のすごさは中身の骨格にあり。通常のSUVはフレームなしのモノコック構造。ボディ全体で剛性を形成するが、ランクルは全車屈強なラダーフレーム付きで床下ははしご形の骨組み。当然車重は重くなるが耐久性は飛躍的に向上する。サスペンションもリアは直結リジッドで悪路走破性が高まり、四駆もトルセンLSDのタフなもの。世界屈指の悪路走破性最優先のボディ設計なのよ。