アルビレックス新潟は11月2日、国立競技場で開催されたルヴァンカップ決勝で、名古屋グランパスと対戦。3-3のまま、突入したPK戦の末に4-5で敗れた。
クラブ初タイトルを目ざした新潟は31分にミスから先制を許すと、42分にも追加点を献上。2点のビハインドで前半を終える。それでも後半、71分にダニーロ・ゴメスのクロスから谷口海斗がヘディングシュートを叩き込んで1点差に詰め寄ると、90+11分には小見洋太がPKを決めて土壇場で起死回生の同点弾を奪う。
延長戦では、93分に中山克弘のゴールで再び勝ち越されるも、111分に長倉幹樹のスルーパスに抜け出した小見が左足のシュートを流し込んで、またしても追いつく。そのまま突入したPK戦では、名古屋が5人全員成功したのに対し、新潟は2人目の長倉が痛恨の失敗。あと一歩のところで優勝を逃した。
PKを外した長倉は号泣。表彰式でも涙は止まらなかった。試合後の囲み取材では「自分のせいで負けてしまった。技術力が足りなかったです。チームを勝たせられる選手になりたい」と落胆しきりだった。
【画像】凄まじい声援で最高の舞台を作り出し、最高の試合を演出したアルビレックス新潟サポーター!
そんな長倉について、前線からチームを鼓舞し続けた先輩・小野裕二は「僕が蹴っても、他の選手でも外していた可能性はあるし、蹴ったやつにしか感じられないものがあるので、良い経験になったと思います」と話す。
また泣き崩れる後輩に対して、次のような言葉をかけたようだ。
「僕は一緒にプレーしているチームメイトたちが誇らしかったと伝えました。そしてそれ以上に、新潟のファン・サポーターの方々も僕たちのことを誇りに思ってくれたのではないかと思うので、何も心配はないし、ネガティブになる必要もない。最後、顔上げてみんなに挨拶しようと話しました」
スタジアムに駆けつけた大勢のアルビサポーターは、圧巻の雰囲気を作り出し、最後まで声援を送り続けた。プロ14年目のベテランは、「ピッチに出てきた時には鳥肌が立ちましたし、その中でプレーできたのは自分のサッカーキャリア、人生において大事な時間になりました」と感動。さらに「こんな素晴らしいチームを絶対にJ2に落としたくない」と1部残留に向けて、残りのリーグ戦に意気込んだ。
取材・文●中川翼(サッカーダイジェストWeb編集部)
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