「ルヴァン杯史上最高の試合」名古屋と新潟の激闘を見た森保監督がそう語った理由。スタジアムの雰囲気にも感銘「Jリーグが地域に根付いている」

 11月3日に国立競技場で開催されたルヴァンカップの決勝で、名古屋グランパスとアルビレックス新潟が激突した。

 名古屋の3年ぶりの優勝、新潟の初タイトルを懸かった一戦は、まさに激闘となった。スコアレスで迎えた31分、名古屋は相手のミスから永井謙佑が先制点を奪うと、42分にも永井が追加点を挙げて、前半で2点をリードする。

 しかし後半、新潟が驚異の粘りを見せる。71分に谷口海斗のヘディングシュートで1点差に詰め寄れば、90+11分には小見洋太が自ら獲得したPKをしっかりと決めて起死回生の同点ゴールをゲット。土壇場で試合を振り出しに戻した。

 2-2のまま突入した延長戦では、93分に名古屋が中山克弘のゴールを勝ち越すも、新潟も111分に再び小見が左足のシュートで同点弾を決めて、勝負の行方はPK戦へ。新潟は2人目のキッカー長倉幹樹が失敗したのに対し、名古屋は5人全員が成功。5-4で制して見事に栄冠を手にした。
【画像】歴史的な激闘となったルヴァン杯決勝!PK戦の末、名古屋が新潟を下す!!|ルヴァン杯決勝 名古屋3(5PK4)3新潟
 この決勝戦を日本代表の森保一監督も視察。「毎年、ベストな試合がアップデートされているなかで、今回のゲームがルヴァン杯史上最高になったと思います。インテンシティも技術的にも、フットボールの魅力を選手たちが見せてくれました」と感想を述べた。

 また、今回のファイナルには、同大会史上最多となる6万2517人がスタジアムに来場。最後まで大声援を送り続けた両チームのファン・サポ―ターには「フットボールでしか感じられないパッションのある時間でした」と感銘を受けたようだ。

「名古屋と新潟はホームが東京のチームではないですが、サポーターの皆さんが多く駆けつけて、最高の雰囲気を作ってくれたと見ていました。30年以上の歴史の中で、地域密着型で街の宝として、Jリーグが地域に根付いていることをサポーターのみなさんが示してくれたと思っています」

 そして「Jリーグの今後の盛り上がりにも繋がる試合だった」と強調した。

取材・文●中川翼(サッカーダイジェストWeb編集部)

【画像】【PHOTO】激しい戦いに勝利しルヴァンカップの頂点に立った名古屋グランパスサポーターたち!!

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