先日、私(耕平)は “第2のふるさと” でもある沖縄県の離島、石垣島を訪問した。来島自体は10回を超えていて、石垣島はおろか八重山諸島の各離島も全て行き尽くした感がある。
将来的に移住も考えているのだが、まだ訪問したことがない場所があることに気づいた。それは日本最南端の市役所、『石垣市役所』だ。
この市役所、以前から他の自治体とは一線を画すという噂を聞いている。果たして、どんな市役所なのか? 一目見てみようと訪問したところ、想像より凄すぎて「えっ? これ市役所かよ……」と思わず声が漏れてしまった──。
・想像の斜め上を行っていた
日本最南端の市役所『石垣市役所』は、新石垣空港から車で20分程度の、旧石垣空港跡地に建てられている。
バスでも来ることができるが、1日7本しか便がないため、車かタクシーで行くことをオススメしたい。
そして、噂の日本最南端の市役所の外観はというと……
えっ? リゾートホテル???
市役所というと、一般的にはビルのような建物を思い浮かべるだろう。
この石垣市役所は沖縄の伝統的な赤瓦を使った屋根がモダンな建物と絶妙にマッチしていて、想像の斜め上を行っている。
駐車場と建物の間の歩道も、完全にリゾートエリアのそれである。
入口付近も、市役所とは思えない琉球独特の雰囲気と現代的なデザインが融合している。
ちなみにこの庁舎の総工費は、なんと約108億円! そして設計を手がけたのは、世界的建築家の隈研吾(くま けんご)氏。なるほど……さすが、日本最南端の庁舎といったところだろうか。
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・内部も凄すぎた
いよいよ内部に潜入する。自動ドアを通り庁内も見渡すと……
マジかよ。
期待はしていたが、またもや想像を超えてきやがった。そこには、少なくとも私が知っている役場ではない光景が。
庁内の案内図も、ただのプレートなどではなく、すでに一つの作品になっている。
庁舎は3階建で、政令指定都市などの市役所と比べたら決して広い方ではない。なのに、この開放感! 入場して3分で、もうここで働きたくなったくらいだ。
2階に上がってみると、市長室や大会議室や各部署が書いてあるプレートがかけられている。
このプレートに使われている文字のフォントですら庁舎の雰囲気に合わせていて、細部までのこだわりが感じられた。感心しながら、2階フロアを歩いていく。
すると企画部の入り口には、石垣島の観光案内や出身アスリートのサインなどが置いてあった。
いろいろと手に取りながら職員の方と少し話して、その後3階に上がる。そこから1階を見渡すと……
もはや、どの画角からもアート感がハンパない。もう一度言おう……ここは市役所だ。
そして3階には議場があり、ここで市政運営が議論されている。
残念ながら中に入ることはできなかったが、ここが日本最南端の議会だということを考えると、どんな議論が行なわれているのか興味が湧いてくる。