11月2日、アンフィールドで開催されたプレミアリーグ第10節のリバプール対ブライトン戦を取材した。
試合開始前の時点で、リバプールは暫定2位、ブライトンは6位で上位同士の対戦だ。日本人のファンにとっては遠藤航と三笘薫の対決にも注目だろう。私も三笘がリバプールを相手にどんなプレーをするのか楽しみにしていた。
三笘は以前からずっとビッグクラブへの移籍が噂されている。リバプールやマンチェスター・ユナイテッド、あるいはアーセナルとの試合に出場するたびに、それらのクラブのスカウトたちは彼のパフォーマンスを細かくチェックしているのだ。
また、三笘のリバプールとの対戦成績は素晴らしい。2023年1月のFAカップで、終了間際に決めた見事な勝ち越し弾を覚えている人も多いだろう。彼が出場した5度のリバプール戦で、ブライトンはわずかに1回しか負けていない。直近の10月30日に行なわれたカラバオカップの4回戦(2-3)が唯一の敗戦だった。
【動画】三笘が起点となったブライトンの先制点
今回のリーグ戦では、三笘は主戦場の左サイドに入り、トレント・アレクサンダー=アーノルドとマッチアップ。このイングランド代表DFは守備が改善されつつあるとはいっても、非常に不安定だ。そんな相手に日本人アタッカーは序盤からは自信に満ちていた。
14分には彼が左サイドで仕掛けてゴール前に送ったパスから、フェンディ・カドゥオールの先制点が生まれる。さらに36分にもカウンターからドリブルで持ち上がって、クロスで決定機を演出。前半、三笘はリバプールにとって最も危険な存在に見えた。この時点で対峙するアレクサンダー=アーノルドをボロボロにしていた。
しかし後半は、良い形であまりボールを受けられず、対応されていた印象もある。チームも70分にコディ・ガクポ、72分にモハメド・サラーと立て続けにゴールを許して、わずか2分間で2失点。1-2の逆転負けを喫した。
87分までプレーした三笘は、ボールを受けるたびに相手の脅威となっていた。しかし、そのほとんどが前半だったのは残念だが、ビッグクラブで見たいと思わせるようなパフォーマンスだった。
著者プロフィール
スティーブ・マッケンジー/1968年6月7日、ロンドン生まれ。ウェストハムとサウサンプトンのユースでプレー経験がある。とりわけウェストハムへの思い入れが強く、ユース時代からのサポーター。スコットランド代表のファンでもある。大学時代はサッカーの奨学生として米国で学び、1989年のNCAA(全米大学体育協会)主催の大会で優勝した。現在はエディターとして幅広く活動。05年には『サッカーダイジェスト』の英語版を英国で出版した。
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