萬田久子(C)週刊実話Web
ミス・ユニバース日本代表を足掛かりに女優に転身。ファッションリーダーとしても活躍してきた萬田久子。長い芸能生活の間には既婚者だったアパレルブランドの代表との交際、事実婚も話題を呼んだが、その大胆な恋愛観を本誌で対談コーナーを持つせんだみつおが、デビュー3年目の彼女から聞き出していた――。
【昭和57年1月27日号掲載『せんみつの実話100対談』年齢・肩書等は当時のまま(一部割愛や表現を訂正した箇所があります)】
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せんだ「萬田さんって、本名?」
萬田「そうです」
せんだ「そう言えば、ミス・ユニバース日本代表の人で女優として成功した人っていないんですよね?」
萬田「皆さん、奥さんになっちゃうんですよ」
せんだ「やっぱり、売れ行きがいいんでしょうね。美人だから…」
萬田「美人というより、何ていうか最近のミス・ユニバースの基準って、いい奥さんになるようなタイプの人が選ばれるみたいですよ」
せんだ「じゃ、高田さんはきっと理想的な奥さんタイプなんだ?」
萬田「そうじゃないから、女優になったんですよ」
せんだ「審査員を騙した?」
萬田「そんなことできませんよ。だから、ファッションモデルみたいにきれいな方が、沢山いたんですよ」
せんだ「それで、芸能界入りした動機は?」
萬田「やっぱり、ミス・ユニバースの日本代表に選ばれると、周囲の目が違ってくるんですよね」
せんだ「友達のやっかみがあったりしたでしょう?」
萬田「それもありましたし、何か特殊な目で見られるのが嫌で、まず大阪を抜け出したかったんです」
せんだ「美人って、本当に幸せなようで不幸な面ってあるんですよね。そういう人をしっかり抱きしめて、何とかしてあげたい。これがいいんですよね」(ひとりはしゃぐ)
「私はだめですよ。面喰いですから・・・」
せんだ「最切に、ボクに会ったのは何処でした?」
萬田「たしか、秋野暢子さんのショーがあって、その時のエレベーダーの中だと思います」
せんだ「“萬田さん、萬田さん”って、気安く声を掛けたでしょう?」
萬田「この人、何て気さくな人なんだろうと思いました」
せんだ「それが、女の人と親しくなる手なんですよ。気に入った女の人がいると、すぐ慕って甘えちゃうんです」
萬田「それは特技ですね」
せんだ「そうしたら、相手も最切は仕方がないから仲良くしてくれるわけ」
萬田「その手で何人騙したんですか?」
せんだ「それで結局、騙されるのはこっちですけどね。萬田さんだったら騙してみたい!」
萬田「私はだめですよ。面喰いですから・・・」
せんだ「ブー!(殆どひっくり返る)ところで、騙すと言えば秋野暢子さんや荒井注さんとヒューストンへ仕事で行ったことあるんですよ」
萬田「確か年末のお仕事ですよね」
せんだ「そうです。それで、ボクが隣の部屋でパンツ脱いでベッドの中に入ってたんですよ」
萬田「何をしたんですか?
せんだ「そこで荒井注さんが、秋野暢子さんを呼びに行ったんですよ。そしたら秋野さんがやって来て『せんださん、もう寝ちゃったの? だめよ!』って、布団まくっちゃったんだよね」
萬田「えっ! じゃ見ちゃったの?」
せんだ「布団をまくった瞬間、視線が集中して、一瞬、それを楽しんでからキャー! だって」
萬田(大笑い)
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「好きな人はいますよ」
せんだ「身をこがすような、初恋はいつですか?」
萬田「中学二年の時です」
せんだ「その恋は、成就しました?」
萬田「色々なことがありましたけど楽しかったですよ」
せんだ「じゃ、今は?」
萬田「大阪に帰った時は、今でもその人と会ったりしてますよ」
せんだ「じゃ、その時は、燃えるだけ燃えて?」
萬田「もう、そういうんじゃなく友達みたい」
せんだ「みんな女優さんは、そう言って言いのがれするんですよ。実はドロドロの愛欲に溺れてるくせに!」
萬田「自然消滅みたいになってしまいましたから。それに傷つくのって恐いんですよ」
せんだ「そんなこと言ってるうちは、本当の恋ができない」
萬田「もの凄く慎重なんですよ」
せんだ「じゃ、妻帯者は絶対にだめ?」
萬田「それはあんまり気にしてないんですけどね」
せんだ「今まで結婚したいと思ったことありますか?」
萬田「あります」
せんだ「じゃ、今、好きな人は?」
萬田「好きな人はいますよ」
せんだ「ええ! ショックだな?」