2022年にアメリカで最も売れた恋愛小説を、人気ドラマ「ゴシップガール」のブレイク・ライブリー主演で初映画化した『ふたりで終わらせる/IT ENDS WITH US』(11月22日公開)。本作のメガホンをとったジャスティン・バルドーニ監督が、ライブリーをキャスティングした理由について語った。
【写真を見る】“ティーンの憧れ”ブレイク・ライブリーの熱演に注目
世界で発行部数約1,000万部を記録した、作家コリーン・フーヴァーによるベストセラー小説「イット・エンズ・ウィズ・アス ふたりで終わらせる」を実写化した本作。全米ではすでに1億4,844万ドル、全世界で3億4,828万ドルの興行収入を記録する大ヒットを飾っており、アメリカでの公開初日の金曜日には『デッドプール&ウルヴァリン』(24)の成績を破り、当該日の興行収入1位に躍りでた話題作として日本での公開も心待ちにされている。
身近に起こり得る“愛する人からの暴力”という問題を背景に、逆境や困難に直面する1人の女性の強さと再生を描く本作。主人公リリー役を演じるのが、「ゴシップガール」のセリーナ役で一世を風靡し、一躍世界中のティーンにとって憧れの存在となったライブリーだ。ニューヨークで最もリッチな地域、アッパー・イースト・サイドで若きセレブたちが繰り広げる日常をおしゃれで刺激的に描いた同作で、ライブリーはスタイリッシュなファッションや若者の心をつかむキャラクターを演じ、長年ティーン世代の憧れとして君臨した。
“愛する人からの暴力”という逆境や困難に立ち向かうヒロインをブレイク・ライブリーが熱演
そんな彼女が実力派女優としてキャリアを積み、「ゴシップガール」から15年以上の時を経た本作で演じるのは、理想のフラワーショップを開くという夢を実現するためにボストンにやってきた女性リリーだ。夢の実現に全力を注ぐリリーは、ある日クールでセクシーな脳神経外科医のライルと出会い、情熱的な恋に落ちる。しかし2人の穏やかな日々は、ライルからの暴力によって壊れてしまう。バルドーニ監督は、「リリーを演じるのは、自信にあふれた強い人で、女性たちが共感できると同時に憧れの的である必要がありました。だからブレイク・ライブリーしかいないと確信していました」と明かした。
バルドーニ監督は、「リリー役の候補を検討する会議でブレイクの名前が挙がった時、その場にいた女性たちが顔を輝かせたのをいまでも覚えています。リリーを演じるのは、女性たちが共感できると同時に憧れの的であり、カリスマ的存在である必要があったので、その瞬間、彼女しかいないと思いました」と振り返っている。
『ふたりで終わらせる/IT ENDS WITH US』は11月22日(金)より公開
愛する人から暴力を受けるというつらい状況に苦しむリリーをライブリーが演じることについては、「ブレイクは自信とカリスマ性にあふれた強い人です。そんな彼女をリリー役にキャスティングすると、『彼女のような人が恋人から暴力を受けるなんて』と感じる人や、想像しづらいと思う人がいるだろうということは分かっていました。だからこそ、彼女が最適だったんです。リリーとライルの関係は複雑ですが、決して彼女が弱いからとか、無教養だからとか、友人がいないからこのような関係に陥ってしまうわけではなく、このようなことは誰に起きてもおかしくないんだということを、本作を通して伝えたかったんです」と語り、観客の共感を呼ぶためにもブレイクの起用が不可欠だったと語った。
また、著者のフーヴァーも、「ブレイクがリリーを演じることになったと知らされた時、彼女以上にぴったりな人はいないと思いました。素晴らしい女優である彼女がリリーというキャラクターに新たな息吹を注いでくれて、完成した作品を観たいまではもう彼女以外の人が演じているリリーは想像できません」とブレイクの演技を絶賛している。
原作者も太鼓判を押したライブリー演じるリリーの葛藤や苦悩、そして再生が描かれるせつなくも力強い物語をぜひ劇場でご覧いただきたい。
文/山崎伸子