「身体中ボロボロになった」グリーンがザイオン率いるペリカンズとの連戦を回想「でも、どっちの試合もいいプレーができた」<DUNKSHOOT>

 現地時間11月4日(日本時間5日、日付は以下同)、ゴールデンステイト・ウォリアーズは、敵地キャピタルワン・アリーナでワシントン・ウィザーズを125-112で下して4連勝を飾り、今季成績をウエスタン・カンファレンス2位の6勝1敗(勝率85.7%)とした。

 ウォリアーズは左腓骨筋の筋損傷から4試合ぶりに復帰したステフィン・カリーが24得点、6アシスト、バディ・ヒールドが20得点、5リバウンド、2スティール、ジョナサン・クミンガが15得点、6リバウンド、ドレイモンド・グリーンが3本の3ポイントを含む18得点、8リバウンド、5アシスト、1ブロックで勝利に貢献した。

 今夏にチームは主力のクレイ・トンプソンがダラス・マーベリックス、クリス・ポールがサンアントニオ・スパーズに移籍したが、ここまで白星先行の好スタートを切っている。

 そんななか、チーム力で勝ち切ったのがカリーとアンドリュー・ウィギンズ抜きで臨んだ10月29日、30日に行なわれたニューオリンズ・ペリカンズとの2連戦だ。

 ホームのチェイス・センターで行なわれた2連戦、ウォリアーズは初戦で124-106、2戦目も104-89でペリカンズを撃破。オフェンス面では2試合で計49得点をマークしたヒールドの活躍が光ったが、ディフェンス面でグリーンが見せた働きも見事だった。

 相手の得点源の一角であるザイオン・ウィリアムソンは、198㎝とパワーフォワードとしては小柄だが、129㎏の巨漢で身体能力も高く、ペイントエリアを支配。
  初戦でザイオンはフィールドゴール成功率63.2%(12/19)でゲームハイの31得点に8リバウンド、3アシスト、2戦目は同25.0%(5/20)で12得点に終わるも12リバウンド、4アシストを残してウォリアーズを苦しめた。

 とはいえ、グリーン(198㎝・104㎏)とマッチアップした約15分間に限定すると、ザイオンは26得点こそ稼いだものの、フィールドゴール成功率は41.7%(10/24)、ターンオーバー2本、ブロックショットを6本も浴びていた。

 31日に公開されたウォリアーズOBバロン・デイビスとのポッドキャスト番組『Draymond Green Show with Baron Davis』で、守備の名手はザイオンとのマッチアップを次のように振り返っていた。

「彼は速くて強靭なだけじゃない。パワフルなんだ。2日連続で彼をガードしたから、俺は背中、股関節を痛めて、身体中ボロボロになった。でも、(今季)最初の2連戦で経験を積むことができたのは好材料だった。どっちの試合もいいプレーができたしね。シーズン最初の2連戦でプレーできると自信につながるのさ」

 グリーンはアウトサイドショットをほとんど打たないザイオンに対して距離を空けながら守り、ドライブで突進してくれば速やかにコースへ入ってペイントエリアへの侵入を防いでいた。

 また、ポストプレー時は持ち前のパワーを駆使して決して押し負けることなく対応。ボールをスナップしてターンオーバーを誘発したり、最後までシュートチェックを敢行。絶妙なポジショニングでオフェンスファウルを獲得する場面もあった。

 ウォリアーズ生え抜きの34歳は、今季7試合で平均8.9点、5.6リバウンド、4.3アシスト、1.4ブロックにキャリアハイの3ポイント成功率52.6%を記録。今季もチームのハート&ソウル&縁の下の力持ちとして抜群の存在感を放っている。

文●秋山裕之(フリーライター)

「ムカついて腹が立った」守備の名手グリーンが昨季のDPOY論争に憤慨&発奮「今季掲げるゴールのひとつ」<DUNKSHOOT>

「カリーとグリーンは今なお危険な存在」ウォリアーズOBのデイビスが古巣愛を語る「今のチームが好きなんだ」<DUNKSHOOT>

「NBAの笑いものからここまで築き上げてきた」。グリーンが語る王者のプライド「10年後に優勝しても、それは俺たちの功績だ」<DUNKSHOOT>