FC町田ゼルビアの昌子源は他競技のアスリートと積極的に交流している。
「いろんな方の話を聞くと、自分の成長に繋がるヒントをもらえます。陸上専門の方と食事に行った時に疲れにくい走り方を教えてもらった時があって、そうなると『とりあえず、やってみよう』と。それで良い感覚を得られれば続けようとなるし、ダメならダメでいい」
サッカー界という狭い世界に留まらず、より広い視野で成長へのヒントを得る。「芸能界のかたとも食事に行きます」という昌子は、タレントの武井壮さんに「お前たちは凄いよ」と言われたことを鮮明に覚えているという。武井さんとの会話を昌子は次のように説明してくれた。
「レスリングの吉田沙保里は五輪で3連覇している。めちゃくちゃ強い。それは彼女の努力があってこその勲章であって。それはそれで本当に凄い。吉田さんの功績は色褪せないという前提であえて言うと、レスリングには階級があって、それぞれの階級にチャンピオンがいる、と」
そのうえで武井さんから「お前たちは凄い」と、昌子は言葉を投げられたという。
「『だって、サッカーは無差別なんだよ』と。『170センチの選手が190センチのプレーヤーに挑まないといけないシチュエーションもある』と。確かにその通りで、自分より身長の高い選手が目の前にいて、『お手上げです』なんて言えませんから。なので、壮さんは『お前たちは凄いよ』と。その言葉は心に残りましたね」
自分よりも体格のいい相手に勝つために、「いろんな駆け引きをする」(昌子)。だから、サッカーは面白い。普段気づかないことを気づかせてくれる意味でも、昌子にとって異業種交流は有意義なものなのである。
構成●サッカーダイジェストTV編集部
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