人生の幕を閉じた老人。老人は死後の世界で、まるで人生ゲームのようなリザルト画面をみせられます。自らの生涯の評価を見てみると「平凡」という低ランクな評価を受けていました。辛らつ過ぎる評価に憤りを感じた老人ですが、デバックモードの存在を知り……? 作者の津夏なつなさんにお話を聞きました。



自分の人生を「平凡」と評価されてしまった老人は憤る!(津夏なつなさん提供)

【マンガ本編】75年の人生が「平凡」判定だと!? 憤る老人、5万人が泣いた天使の“最後のセリフ”とは?

自分の人生をCランクの「平凡」と評価されてしまうが?

 人生の最期を迎えて死後の世界に来た老人の目の前には、TVゲームのようなリザルト画面が表示されていました。75年間の人生を総合した評価を見てみると、辛らつにも「平凡」という評価が下されています。自分の人生をバカにされた老人は怒りを抑えられません。ところが天使が案内した「デバックモード」の存在を知ると、涙が流れてしまい……。

 津夏なつなさん(@tunatu727)による4コママンガ『人生ゲーム』がX(旧:Twitter)上で公開されました。いいね数は5.1万を超えており、読者からは「平凡でもかけがえのない人生だったよね。そりゃ泣いちゃうわ」「最高過ぎるサービス! 次の人生も頑張れます!」「後悔したこともうれしかったこともかみしめて次にいけるのって素敵ですね」などの声があがっています。

 作者の津夏なつなさんにお話を聞きました。

ーー『人生ゲーム』のエピソードを描いた理由や、どのようにアイデアが生まれたのかを教えて下さい。

 これまでの人生で出会った人たちはとてもたくさんいますが、そのなかでもこの先もう一度会うことのできる人ってとても少ないんじゃないかと思います。人生の終わりに、走馬灯のなかで、もしもこれまで出会った人たちに再会できるのならばそれはとても素敵なことだと思います。

 これは私のそんな妄想から生まれたマンガです。精一杯生きた最後に人生の振り返りも兼ねて、したかったこと、やり残した後悔、楽しかった思い出をもう一度経験できるのであれば、死後の世界を想像して眠れなくなる夜はなくなるかもしれませんね。



上司のしわ寄せを受けた部下が上司を許した理由とは?『特別な日』(津夏なつなさん提供)

ーー今作を描くうえで工夫した点やこだわったポイント、お気に入りのシーンやセリフなどはありますか?

 ずばり最後のセリフです。満足いくまで楽しんだら次の人生が始まるという、ただ同じ人生を繰り返すだけでなく新しい人生もプレイできるという「希望」も表現したかった部分です。

ーー今、もし津夏さんがデバックモードをするとしたらどのようなことをしますか?

 もう会えない人にもう一度会いたいという意味では、赤ちゃんだった頃の娘に会いに行ってもう一度抱っこしたいです。今はもう抱っこさせてくれないので(笑)。